言霊の幸わう国

タワー

 流れる車窓を見ながらだったはず。
 今年はもう、1年が終わるからといってこの1年を振り返らなくてもいいかと思った。

 考えてみれば、少し進んでは振り返り、少し進んでは振り返り。
 そのくり返しを、季節の移り変わる中でずっとやっていた。
 もう充分振り返った。
 これ以上振り返ることは、ない。

 そう思った続きに思考は、来年はどうしようかというところへ行き着いた。
 今年は出し惜しみをしないことを目標にしていた。
 常にそれは頭の中にあって、ついついよいしょと重い腰を下ろしてしまうところをあかんあかんと踏んばっていた。
 じゃあ来年はなー、とそこまで来て1年積み上げたものを自分が蹴散らかしたような気がした。

 1年が終わって、新しい年が明けて、なにかが劇的に変わったことなど今までに1度も経験したことはない。
 でもまだどこかで奇跡を信じているようで、そういう自分に気づいたところであほやなと思った。

 時計の針が進んで、12が1に戻る。
 それは確かにある種劇的だ。
 でも劇的なのは時間の流れであって、自分自身ではない。
 と、いうことに初めて気がついた。

 わたしはわたしで、やってきたことを積み重ねればいい。
 なにも1年が新しくなったからといって、ゼロクリアにする必要はなかったのだ。
 積み重ねてゆくことで、自分ですらも見上げるようになっていれば上出来。
 とりあえず、65歳くらいで。
[PR]
by fastfoward.koga | 2008-12-26 20:51 | 一日一言