言霊の幸わう国

岩手懐古・録  【盛岡を食す じゃじゃ麺】

 ホテルに到着し、ロビーで必要な荷物だけ手早くキャリーから取り出すと、まっすぐフロントへ向かった。
 荷物を預かっていてほしいと言うと、チェックインの手続きだけしてもらえれば荷物は部屋に運んでおきますよ、とのこと。
 かじかむ手で必要事項を書き込み、お願いしまーすと再び盛岡の町へと飛び出した。

 まずは腹ごしらえやんなと、ガイドブックを捲り、盛岡名物のじゃじゃ麺のお店を探した。
 ここか、あとはこれかなーと2店舗地図で場所を確認し、ホテルの前の通りをまっすぐ盛岡城跡公園の方向へと向かって歩いた。
 大通り商店街と呼ばれる飲食店や銀行などが並ぶメインストリートを抜け、目当ての店はこのへんやなと脇道を看板探して注意深く見るが、見つからない。
 おかしいなと再度ガイドブックを見たときに、2店舗とも日曜定休と書かれた文字を発見。
 仕方ないなと、ガイドブックに載っていた最後の店に予定を変更するべく、先へ先へと歩き続けた。

 お目当ての店、その名も「盛岡じゃじゃめん」はすぐに見つかり、まんまな名前やなーとY嬢と呟きながらお店に入った。
 奥のテーブル席がわたしはまったく目に入っておらず、カウンターか座敷しかないと思い込んで、ふたりして脱ぎにくい靴を脱いで座敷に上がった。
 テーブルの上のメニューを見ると、じゃじゃ麺と共にかき玉子のスープの映った写真が一緒に置かれていた。
 じゃじゃ麺も小・普通・大や、「冷」と書かれたものなどあり、結構選べるんやと眺めてしばらく見ていた。
 実はじゃじゃ麺に関してはガイドブックに載っている紹介文も斜め読みしていたくらいで、それほど飛びついて食べたいと思っていなかった。
 じゃとりあえずじゃじゃ麺の並(温かいほう)とチータンタン(鶏卵湯)というスープをそれぞれ注文した。
 すると店員さんは、「チータンタンはご一緒にお持ちしてよろしいですか?」と聞いてきた。
 どういう意味かわからずハイと答え、Y嬢と、これは所謂ドリンクを一緒にお持ちしましょうか、食後がいいですか、という意味だろうとこそこそと話して結論とした。

 そうこうしていると初のじゃじゃ麺とチータンタンが運ばれてきた。
 親切にもテーブルに置かれていた食べ方を参考に、チータンタンには塩胡椒を好みでふりかけ、じゃじゃ麺にはにんにくやしょうがを加えよく混ぜ合わせた。
 いただきまーすと、わたしはまずチータンタンを一口。
 冷えた体にスープが染み渡る。
 おいしーと、次はじゃじゃ麺を口にしたら、これもまた予想外においしかった。
 もともと味噌が特別すきなほうではないので、麺の上に乗った肉味噌がどうかなと思っていたら、いったい他になにが入っているのか、麺をずるずる啜りだしたら止まらなくなった。
 じゃじゃ麺に加える調味料はにんにくしょうが意外にも、さっぱりが好みならお酢、辛いのがすきならラー油など、味のアレンジはいろいろできるらしい。
 量も、出てきた器を見て一瞬少ないかなと思ったけれど意外に麺がボリュームがあって、プラススープでちょうどお腹いっぱいになった。
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 満足満足、と膨れたお腹を抱えるようにしてよっこらしょと長靴を履き、コガトラベル代表兼会計係のわたしは伝票を持ってレジへと向かった。
 ごちそうさまですと伝票を差し出すと、1000円です、と店員さんの声。
 あれ? 聞き間違えたかなと、恐る恐る1000円札1枚を差し出した。
 しばらく店員さんとレジの前で、漂う沈黙。
 あ、1000円で間違いないんかと店員さんを見ると、レシートが出ないので、と申し訳なさそうに言われた。

 お店を出てからY嬢に、おいしくてお腹いっぱいになってあれでふたり1000円ってなんて安いんや! とふたりで頷きあった。

 ちなみに今ガイドブックを読み返して、チータンタンをご一緒にお持ちしましょうか? と尋ねられた意味が判明。
 まずじゃじゃ麺を先に持ってきてもらい、肉味噌を少し残して麺を食べ終え、そこに生卵を割りかき混ぜたらすいませーんとスープを入れてもらって、チータンタンを作るという食べ方があるらしい!
 勉強不足やったなあ。
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by fastfoward.koga | 2009-02-16 19:43 | 旅行けば