言霊の幸わう国

かわいい人

 笑った顔がかわいかった。三十過ぎた男の人に失礼かもしれないけれど、背中に向かってもう1度かわいい! と大声で心の中で叫んだ。
 それは同じフロアにいる男の子。普段は笑っていないと仏頂面に見えるけれど、ちょっとしたところに垣間見られる礼儀正しさが密かに気に入っていた。
 1回目はわたしが入口のセキュリティを解除したところに彼がやって来て、扉を開けて待っていた。2回目は彼が先で、扉を支えて待ってくれていた。実は炊事場で後ろを通り過ぎたのが彼だとわかったのでタイミングを外そうかと躊躇したのだけれど、いやいやそれはかえってわざとらしいと追いかけていったのだ。
 恐らくわたしの慌てぶりと、さっきとは逆のシチュエーションだと思ったことからきた笑顔なのだろう。理由はなんでもいい。笑ってくれると、わたしの顔も自然とほころぶ。


※ しばらく、課題のために400字でブログを書くことにします。
  気が向いたら、やめると思いますが(笑)。
 
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by fastfoward.koga | 2009-04-20 22:30 | 四〇〇字・課題