言霊の幸わう国

隠れ家

 ときどき、無性にホテルに泊まりたくなる。豪華なホテルでなく、ただのビジネスホテル。スムーズにギアチェンジできなくなると、大げさに日常から離れたくなるのだ。本の世界にのめりこむのも、旅に出るのも、そういうきもちからきているのだろう。
 今日も会社のそばにあるビジネスホテルの前を通ったとき、並んでいる窓の一室を想像した。
 こじんまりした清潔で素っ気ない部屋。ぐるっと見回してみると、気分の高揚はせずとも荒熱がスーッととれていく。白っぽさを強調した部屋では、余計なものなど削ぎ落とさなくては、という気になる。
 そばには誰もいない、世界からほんの少し切り離された空間。シンとしてスカスカした感じのするあの場所に紛れ込みたい。
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by fastfoward.koga | 2009-05-13 23:34 | 四〇〇字・課題 | Comments(4)
Commented by korotyan27 at 2009-05-13 23:41
若い頃は家の方がいいなぁ~なんて思っていましたが
無駄なものがそぎ落とされた部屋って帰って何が必要で、そして必要ないものはなんなのか?
日常から離れて見ると気づいたり、考えたりすることがありますね。
ビジネスホテルってそういう潔い場所っていう点もありますよね。
Commented by cool-october2007 at 2009-05-14 06:40
自分もそういうときがありますね。
翌日には部屋を引き払ってくるので、自分にとって必要な最低限の荷物はなに?とか考え直すチャンスにもなりますし。
Commented by fastfoward.koga at 2009-05-14 20:53
korotyanさん、おかえりなさい。
あのコメントはコロちゃんやったのねー。
どうもありがとう!

そうそう、ビジネスホテルは潔いですよね。
5階以上の部屋だと、日常からほんとうに切り離されてその空間だけぽっかり浮いた感じがするので、できるだけ高いところに泊まりたいなと思ったりします。

Commented by fastfoward.koga at 2009-05-14 20:55
coolさんもおかえりなさい!
旅はいつでも最低限の荷物をという心積もりで出かけますが、ホテルについたときにこれはいらなかったなと思うことがあります。
荷物だけでなく、精神的にも削ぎ落とされるのがホテルの部屋なのかもしれませんね。