言霊の幸わう国

終わりを知らない夏の始まり

 雨は、ライブを見ている間に東へ抜けたようだ。
 折りたたみか、安いビニール傘か、蓋を開けたらあんなに迷うほどのことはなかった。
 
 今日のライブは、あっという間だった。
 楽しいと時間の進み方は早いものだと時計を見たら、いつもより30分ほど短く本編が終わり、アンコールも1回だけだった。
 ちょっと物足りないような、ちょうどよい頃合のような。
 でも明日もあるからいいかと、あっさり会場を後にした。

 岸田くんの声は少しかすれていた。
 風邪気味だったのだろうか。
 その声のほうが少し柔らか味を帯びていて、悪くはないと思った。
 でもきっと『東京』や『虹』や『街』を歌うとしたら、あのとんがった声は出ないだろうなと思っていた。

 新旧織り交ぜたセットリストは、どれが古い曲でどれが新しい曲か途中で何度もわからなくなった。
 相変わらずおもしろいことをするな、と顔がにやけた。
 久しぶりに3ピースで舞台に上がったくるりは、どーんと腰を据えた音を出した。
 でもその隙間にちらちらとさまようものが見えたのは、気のせいか?
 明日に期待。

 さまようと言えば、わたしの魂はそのまま消えたりどこか遠くへ行ったりする様子はない。
 ライブでふわふわしていても、魂にひもが付いているようだ。
 右へ大きく振って。
 左へ大きく振って。
 振り子のように振れるけれど、戻る場所を見失ってはいない。

 不思議とくるりは、うちでCDを聴くよりもライブのほうが歌詞がよく頭に入る。
 湿っぽい帰り道は、いろんな曲をハナウタした。
 でも帰ってから歌詞カードで読みたいと思ったのはコレ。

 「夏の 緑と青の境界線

  夏の ほつれて切れそうな 赤い糸
 
  終わりを知らない夏ならば
  何所にもいかないよ

  もう会うこともないんだろう
  柑橘の草いきれ」


 耳と目は、違うものを感じるようだ。
 頭の中で今ショートした。
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by fastfoward.koga | 2009-07-01 23:53 | 一日一言