言霊の幸わう国

なまもの

 大阪くるりナイト2日目(勝手に命名)。
 今日はどんなんかなーと、100番台のチケットを握り締めて出かけたzepp osaka。
 昨日は300番台だったので一番前には行けず、今日こそはとちびっこは張り切るのであった。
 ベスパに乗るときだけ巨漢になりたいと願うように、スタンディングのライブを見に行くときもあと20センチ背が高かったらと思う。
 でもこの日はロッカーにもドリンクバーに目も触れず、会場内に一目散。
 ちょっと端気味だったけれど、さとちゃん側の一番前をゲット。
 開演までの小一時間を、ひとり修行僧のように待った。

 昨日で要領を掴んでいるので、なんとなく誰に対してなのかわからない優位感を抱きつつライブの始まりを迎えた。
 セットリストは途中まで同じ。
 前日1曲目だった『ワンダーフォーゲル』あたりは替えてくるかなという予想は裏切られた。
 ああ、でも音に乗せられて心が弾む。
 
 昨日は岸田くんとさとちゃんの顔ぐらいしか見えなかったので、視界を誰にも邪魔されずにステージが見えることがひじょーに快適だった。
 ギターを弾く岸田くんの手元がよく見え、そうそうこの人はギターを弾いていたのだわと当たり前のことを改めて認識した。
 2日続けてボーダーに黒縁メガネで登場した岸田くんはもう何年も歳をとっていないかのようで、メシちゃんと食えよーと声援を送りたくなる細さだった。
 それでもメガネを3度も飛ばし、歯でギターを弾き、MCでもよく喋った。
 そしてときどきにやっと笑うあの顔。
 不気味なのにどうして愛らしさを感じてしまうのだろう!

 気になっていた岸田くんの声は、まだ少し掠れていた。
 でも音のほうは前日感じたような隙はなく、そのせいなのかセットリストも今日のほうがいいなと思って聴いていた。
 メンバーが演奏している様子からは違いは感じないけれど、きっとやってる本人たちには感じることは多々あるんだろうな。
 昨日できたことが今日できなくなったり、今日つかめなかったものが明日つかめるようになったり。

 ずっと昔、高校生のころ大すきなバンドのライブを見たあとにも思ったけれど、ライブはその名のとおりなまものなのだ。

 もう2度と同じものを再現できないのだとしたら、きもちがじたばたする。
 摑まえたと思って掌を開くと、すり抜けてもうなくなっている。
 そういう感じが憎たらしくていてもたってもいられない。
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by fastfoward.koga | 2009-07-05 19:37 | 一日一言