言霊の幸わう国

赤い血

 寸前に、気をつけなくてはという思いが頭を過ぎった。
 それなのに、プリンタから取り上げた真っ白いA4用紙の角が、左手親指の爪の生え際に刺さった。
 少しささくれ立っていたからだろうか、驚くほど角がピタリとはまり、あっと思って抜いた途端に血が溢れた。

 赤い、目の覚めるような色。
 それがほんの小さな傷口から、ティッシュで押さえても次から次へと出て止まらない。
 途中で押さえるのをやめ、じっと見た。

 自分の中にはこんな鮮やかな赤い血が流れているのだ。
 そうかそうか、そうなのか。
 少し胸がチクリとした。
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by fastfoward.koga | 2009-11-16 20:38 | 一日一言 | Comments(0)