言霊の幸わう国

三度目香港 ~ごちそうさま

 ああ、すでに昨年。
 こんなことを書いてました・・・(★★)。


 旅に出るときは、いつもデジカメを持ってゆく。
 撮れるものならうまく撮りたい写真だが、結局はあとで自分が振り返るときの記録簿になる。
 メモを取ることも考えた。
 でも自分の歩く速度と考える速度が一致しない限り、ペンを手に紙と向き合うのは不可能。
 胸に湧いた思いを頭の中で文章に翻訳する作業でも、頭がきもちに追いつかないことだってある。
 無駄に動きを加えて、大事な、その一瞬にしか得ることのできなかった思いを泡のように消してしまうなら、自分の頭と感じたことを信じて言葉にするしかない。
 写真は、その手助けをしてくれる。
 でもわたしにとっては、やっぱりそれ以上にはならない。

 今まで2度行った香港では、とにかく写真を撮りまくった。
 忘れないようにと、あせりながらシャッターを押した。
 今回は、少し馴染んだせいもあるのか、それほどの枚数にはならなかった。

 特に、この香港旅行だけではないけれど、最近食べものの写真を撮らなくなった。
 たいしてうまく撮れないのなら、そこにいる自分のテンションのまま、上げっぱなしでゴハンをいただくことのほうが正解に思えたのだ。

 香港では、とにかく食べた。
 エビに、お粥に、麺。
 朝は飲茶、昼は麺など軽めのもの。
 だから夕飯はちょっと豪勢にと言いながら、毎晩ガイドブックを捲って出かけていたけれど、結局ひとり4000円分も食べていない。
 どこでゴハンを食べても、毎回食後は幸福に包まれた。

 日本に帰ってきてからも、香港のエビ餃子が食べたいな、ワンタンの入った麺が食べたいなと、何度も思い出していた。
 ゴハンを食べに行くためだけにとんぼ返りしてもいいかも、とすら思った。

 そんなふうに食べることに専念した今回の旅で、わたしが唯一写した食べ物はこれだけ。
 香港で最後に食べたお粥だ。
 安くて、早くて、おいしくて。
 お店の人たちみんなも、明るくて楽しくて。
 ほんとうに幸せな食事だった。

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by fastfoward.koga | 2010-01-13 20:34 | 旅行けば