言霊の幸わう国

驚愕と狂喜

 会社を出て、ビルの隙間から見える西の空を見上げた。
 だんだん陽が長くなってきているのが、わかる。
 東よりも明るい西の空には、雲だけがシルエットのように黒く浮かんでいた。
 手前にあるビルの灯りがぽちぽち目立ちだし、北へ向うまっすぐの道で時折左を向いてその絵を確認した。

 昨日は、夕飯を食べたあと車を走らせた。
 会社帰りにベスパで行ったCDショップにandymoriのセカンドアルバムがなかったので、仕切りなおして出かけたのだ。

 夜、車に乗るは久しぶりだった。
 ベスパで行ってもいいなと思ったけれど、寒さや風の冷たさより、帰りに車で聴いて帰れるからと車にした。
 1番近いHMVでCDを買ったあと、15分もしないうちに駐車場を出た。
 どの道から帰ろうかと思案しながらも、ぐるぐる回る立体駐車場では出口がどこにどう出るかわからなくて、まあいいやと出たとこ勝負でハンドルを切った。

 川沿いの暗い道では、向こう岸にいくつも灯りが見えた。
 1曲目と2曲目を聴いたところで、ハンドルを握ったままぶるっと震えた。
 発売日をこんなに楽しみにすることも久方ぶりだったけれど、それが空クジなしの大当たりだったことに対する驚愕と狂喜。
 1曲がどれも短いのでアルバム1枚はそう長くはないはずだと、でたらめに道を選んで帰った。

 耳に馴染むのが早い。
 リピートし続けても、飽きない。
 こりゃーすごい。

 外では音楽を聴かないので(というか、聴けるブツをなにも持っていない)、今日は1日ハナウタを歌って過ごした。
 帰り道みたビルの灯りは、昨日車の中でこの絵と音がパウチされて記憶に残ればいいと思っていたその絵を思い出させた。
 そうして、足は家路へと急ぐ。
 小さい部屋の小さいスピーカー目指して。



[PR]
by fastfoward.koga | 2010-02-03 20:44 | 一日一言