言霊の幸わう国

応急処置

 思いのほかスムーズに仕事が終わった。
 運よく残業もせずにすんだ。
 ゴールデンウィークボケもなく、ビルを出たところあたりまではおかしくなかった。
 ような。

 電車が最寄り駅に近づくにつれ、恋しさが募った。
 ちょうど持っていた文庫本を読み終えたあとだったから、せめてその穴だけでもと本屋に寄り道をした。
 だらだらと本棚の間をいく度も抜ける。
 迷って迷って、手ぶらで外に出た。

 歩いても、ベスパに乗っても、すり抜ける風が心地よく、人恋しさを体にずんずん感じた。
 
 話したい人と、行きたい場所と、触れたいものがなにか、むちゃくちゃよくわかっているのに、同じことを単にくり返すのはなあと、今部屋。
 自分の欲求の背中を押すものって、なんだったかなあ。

 とりあえず穴は、手持ちのコマで塞ぐ。
[PR]
by fastfoward.koga | 2010-05-06 22:09 | 一日一言 | Comments(2)
Commented by asntbs at 2010-05-07 01:05
もしかしたら。

「欲求の背中を押すモノ」が足りないんじゃなくて、
「欲求に待ったをかけるモノ」が必要以上に大きくなりすぎているのではないかなと思ったりもします。

最近の僕にも、とある穴ありますが
塞げないくらいに大きく広げて、引き延ばしてしまって、
そのまま一度フラットにしようかなと考えたりもしています。

もちろん、広げて引き延ばすのがきっと痛いことは
想像に難くないんですけどね。
Commented by fastfoward.koga at 2010-05-07 23:45
asntbsさん、こんばんは。
もしかしたら、ではなく。
正解です。ドンピシャ。痛すぎるくらい、そのとおりです。

あなたの穴はどんな穴なのでしょう。
わたしは、午前中ため息をついたりして、仕事が手につかないくらいでした。