言霊の幸わう国

アーヨイヨイ ・・・地獄の団体戦・大阪編

 果たして、どの曲でのことだったか。
 ライブの途中で、この数日感じていたくさくさしたきもちが、貴船の清い川の流れのようにすっかり消えてなくなってたことに気がついた。
 
 今月は、史上最多、月5本のライブ&イベントを控えた、ライブ強化月間。
 その幕開けは、今晩の待ちに待ったくるりライブ興行2010~地獄の団体戦(大阪編)。
 先日発売されたばかりの『僕の住んでいた街』と、もうレコーディング済みというアルバムからの新曲だけで組まれたとゆうライブ。
 事前にその事実は耳にしてたけど、『東京』も『ばらの花』も、『ロックンロール』もないライブがどんなもんになるのか。
 想像つかへんかった。

 けどそこは、芸達者なくるり。
 5曲の新曲を含め、オールB面で、聴かせてくれた。

 今夜初めて訪れた大阪国際会議場の中にあるグランキューブ大阪という会場は、縦長で思ったより広くて、ピカピカやった。
 今までホールでは結構いい席になることが多かったけれど、今日はちょっと後ろぎみ。
 磔磔(たくたく)やったら完全に店を飛び出てるくらいで、zepp osakaなら前から3分の2くらいの位置あたりやろか。
 でもステージは、boboさんを含めた3人がライブハウスでもできるでーというくらい、こじんまりとした位置を陣取った。
 広いステージはぎりぎり持て余すか持て余さないかくらいに見えたから、開演を待つ間、どんな照明になるんやろ、とぼんやり思っていた。

 開演は10分送遅れ。
 音楽もなくメンバーがステージに現れたから、初めはスタッフの人たちかと勘違いした。
 岸田くんの第一声、「こんばんは、くるりです」の関西弁で、会場はほどよいゆるさに包まれた。
 1曲目は予想どおり、『東京レレレのレ』。
 ステージ頭上からは紙ふぶきが舞い、バックは鮮やかな赤。
 さとちゃんとboboさんの合いの手(コーラス)が、ほんま小気味よかった。
 さー次はなんや、なにが来るんやと待ち構えていると、『ノッチ5555』、『サンデーモーニング』と続いた。

 太ったとどこかで聞いたはずの岸田くんは以前のまんまほんま細くて、でも髪がぐんと短くなってた。
 岸田くんが右に顔を向けるたび、左耳の形が白っぽい照明に照らされてきれいに見えた。
 そして今日は、「チューニングしてる」とかなんとか言ったりしながら、ほんまよう喋ってた。
 いつもはちょっとだるそうにMCをしてるイメージがあるけど、今晩はあれやこれや明るい声で話しては笑いをとっていた。
 なんとなくやけど、最後のほうで、セットリストがそんなふうにさせるんかなあと思った。

 MCに続いては、新曲を4曲。怒涛の4曲。
 いきなり聴かせてもなんやし、と『温泉』、『さよならアメリカ』、『目玉のおやじ』、『麦茶』(いずれも表記は不明)とタイトルをぽんぽんぽんと言うていた。
 それを聞いただけで会場は沸き、わたしもえー、どんな曲? どんな曲? とわくわくして耳を傾けた。
 どんな曲かと言うなれば、それは質感のある軽さ、いや重さというべきか。
 とにかく軽さがあるのに軽々しくなくて、ちゃんと質感を感じられるけど重くない。
 4曲から、そんなことを感じた。

 そのあとは『ガロン』。
 こんな長かったっけ? と、途中から催眠術にかかったみたいにきもちよく頭が揺れて、瞼が閉じてしまいそうになった。
 永遠に演奏が続きそうで、終わったときは、ああやっぱり終わるんかとあほみたいなことを思った。
 そして岸田くん曰く、「ちょっとハードな2曲を」と『イメージファイト』と『BLUE NAKED BLUE』。
 この『BLUE NAKED BLUE』はさとちゃんがボーカルをとったけど、これがもう。
 会場中の乙女のハートを射抜く、射抜く。
 チョーカッコヨカッタ。
 ほんまにもっかい聴きたい。どーしても聴きたい。
 
 それでなくても、さとちゃんも少し髪が短くなっていて、今日はなんといってもパンツの裾を折って足首を出しているのが個人的にはまった。
 最近、男の人には出していい足首と、そうでない足首があると考えるようになってて、さとちゃんのはええ感じやなあとじっと見ていた(そりゃー瑛太には負けるけど)。

 そして『ギター』、『かごの中のジョニー』、『サマースナイパー』。
 来い来いと念じていた『すけべな女の子』に、『pray』、『ベーコン&エッグ』。
 最後のMCを挟んで、7月に発売されるシングル『魔法のじゅうたん』(表記不明)、『地下鉄』で本編終了。
 終盤はほんまにたくさん岸田くんが喋って、あれはわからん人がいると思っているのか曲の前後にタイトルを紹介してた(おかげでセットリストが記憶しやすかった)。

 アンコールは、いつものようにさとちゃんのグッズ紹介から始まり、「シングルになり損ねた」という『ハローグッバイ』と『尼崎の魚』で終了。

『台風』、『帰り道』、『さよなら春の日』も聴きたかったなーと、後ろ髪をひかれながら会場をあとにして、はたとそこで気がついた。
 シングルの曲やらんでも、むっちゃよかったやーん、と。
 なんやろう、今日のライブは今の季節にぴったりなB面の軽やかさが感じられた。

 帰りの電車では、ひと通りメールを送信したあと持ってきてた文庫本を開いたけど、数行読んで閉じた。
 この余韻を別のものに取って代わられるのはもったいないと思った。

 今晩は、さらっと腕を撫でる風に、耳鳴りも残っていない。
 今は飽き足らずにかけている『僕の住んでいた街』をリピートして、このあとストンと眠りにつけそう。

 はあ、ゆるくて幸せ。


 ※セットリストは、結構自信あり。がんばって覚えましたがなー。
  もしかしたら2,3曲順番が入れ替わっている可能性がありますが、漏れはないはずでございます。
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by fastfoward.koga | 2010-06-06 00:48 | 一日一言