言霊の幸わう国

時刻表

 新しい時刻表を買った。
 真新しいそれは、何度も指をすべらしたくなるほどつるつるしていてきもちいい。
 まだ角もぴんとしているし、ページに鼻をつけると紙の匂いが残っている。

 これが共に旅をしていくうちに、表紙がよれ、角も丸くなってゆく。
 本も物もできるだけ初めと同じままでとっておきたいと思うたちだけれど、こればかりは違う。
 使い込んでゆくほどに、愛着がわく。

 今までのお供たちは、今もみな本棚に並んでいる。
 古くなったからといっても、捨てられない。
 手にすると、旅をした場所のページの角が折られていたり、路線図が自然と開く。
 旅の記憶が、わたしの頭の中以外にも残っているのだ。

 さあこの夏も、長い長い列車の旅に出よう。
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by fastfoward.koga | 2010-06-17 21:39 | 一日一言