言霊の幸わう国

カードは切られた

 夏は、突然やってきた。

 段取りが悪く仕事を金曜日中に終えられず、午後から仕事をするために11時過ぎにうちを出た。
 見上げる空は、真っ青。
 ベスパのハンドルを握る腕には、日中締め切っていた部屋の窓を開け扇風機を回したときのような、ぬるい風とひやりとする風が混じって触れる。
 それでも肌の上には、撫でるよりは強く陽射しが当たっている。

 最新のUVカットが施された電車の窓越しでさえもしみじみと分かるその青さ。
 雲が表現する凹凸の力強さと白さに、夏を感じた。

 昨日、宵山で賑わおうとする京の町を夕方雨が濡らした。
 ざっと降ってあっさり止んだその雨は夕立だったのかと思ったけど、今日の空を見ていたら、いやいやあれはやっぱり梅雨のなごり雨だったと思い直した。

 今まで季節はゆっくりと移り変わってゆくのだと、そのことを忘れたり思い出したり、忘れないようにしようとしていた。
 でも、トランプを返したように1日で季節が変わることもある。
 その鮮やかさに、惚れ惚れした。
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by fastfoward.koga | 2010-07-17 23:35 | 一日一言