言霊の幸わう国

悲しい現実

 4月7日付けの読売新聞の1面に興味深い記事が載っていた。
「家族」と題した連載記事で、その日のタイトルは「パラサイトの行き先」というものだった。
 記事は、パラサイトと呼ばれる子供たちが自立できずにいる様々な家族の現実から始まっていた。

 わたしも「パラサイトシングル」と世間で呼ばれているうちのひとりだが、こんなにひどくはないだろうという家族の話ばかりだった。
 ともに暮らす両親に対し、甘えがないとはわたしも言わない。けれど、記事に書かれている若者は次元が違いすぎる。
 有名大学を出て「やりたいことが見つからない」といまだにフリーター(おそらく特にやりたい仕事ではないよう)のままの28歳の男性や、親が資産家だからと、仕事を辞めるたびに「次のステップに」と親の金で海外留学や専門学校にいく30代の女性など、なにか違うだろうと思わずにはいられない(特に、あとの女性の母親は、娘のためにお金がいるから生活保護を受けたいとまで話しているという)。

 そんな家族を紹介したあと、記事はこうにしめくくられている。
 独立行政法人『労働政策研究・研修機構』の研究会は昨年5月の報告書で「やりたいこと重視」の子育てが、夢と現実のギャップを拡大し、なかなか仕事につく決心のできない若者を生み出している、と指摘したという。
 また千葉大学の宮本みち子教授は、「やりたいこと」より、自力で生活することを子供が誇りを思うよう、家庭教育を見直す必要があると訴えているという。

 これを読んで、ため息が出た。
 どうして成長していく過程で、やるべきことがまず優先されること、そしてやりたいことを見つけるということを学べない若者が多いのだろう?
 そもそも、そういうことを積極的に学ぼうとするものではないと思う。じゃあ、できる人とできない人の差はどこで現れてしまったのだろう?
 わたしだって、いつもいつも明確にやりたいことがあったわけではない。
 でも、悩んで迷ってそれでもなんとかみつけてきた結果が、今なのだ。だから、いつまでもなにも決めきれない人たちのきもちを、理解することができない。
 ほんとうにやりたいことをひとつも見つけられないなんて、悲しすぎる。
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by fastfoward.koga | 2005-04-14 23:43 | 一日一言 | Comments(0)