言霊の幸わう国

うどんとふとん

 仕事から帰ってきて、部屋に入っていつものように机の前のイスに腰かけた。
 ぼけっとテレビを見ていたら、無性にイライラした。
 今この瞬間、自分ではどうしても埋められない穴を見つけてしまい、なにもかもわからなくなった。
 結局、ずっとしないように気をつけていたのに、親に八つ当たりしてしまった。

 お風呂でお湯に浸かっていたら、わーんと叫びたい気分になった。
 まだ消えきらないイライラと八つ当たりしたこととそれを宥められたことが悔し悲しくなって、じわっと涙が滲んだ。
 お湯で何度も顔を洗い、お風呂から上がった。
 
 昨日の夜のことだ。

 今日は、ノー残業デーで定時で帰るからと、数日前から夕飯にうどんすきが食べたいとリクエストしていた。
 帰り道お腹が空いて、歩きながら「うどんすき、うどんすき」と口ずさんでいた。
 そう遅い時間でもなかったのにチチハハはすでに食べ終えていて、玄関を開けるとふわんとおだしのいい匂いがした。
 食卓に姿のないチチについて尋ねると、食べたら熱くなったから2階にもう上がったと、ハハは言った。
 
 煮込み用のうどんは、太かった。
 熱々のおだしと野菜と鶏肉と共に、お鍋の中をきれいに平らげた。

 おなかもいっぱいになったし、体も温まったし、睡眠も不足しているから、気になることはたくさんあるけれど今日は早く寝ようと思う。
 冷え込みに備えて冬用になったおふとんは、ぬくぬくしてわたしを待っている。

 今夜は、昨日の分も満たされて眠るのだ。 
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by fastfoward.koga | 2010-11-10 20:35 | 一日一言