言霊の幸わう国

部屋の記憶

 今日は、仕事を持て余してしまった。
 課長がいないので部長に相談したら、あとはすっかり自分の手を離れてしまった。
 最初から最後まで自分の手におえるような案件だとは思えなかったけれど、どこまでならできたか考えた。
 考えすぎていつもほどくよくよもびくびくもすることはなかったけれど、席を立つのをためらった。
 トイレに行き、鏡を見るのはほんの少し勇気がいった。

 席に戻ってディスプレイと対峙しながら、脳裏に自分の部屋の窓際、カーテンの色と模様が過ぎった。
 恋しくて思い出したわけではないと思う。
 でも同時に、まだ馴染みきらない部屋の匂いが鼻先をかすった。

 ひとり暮らしをする前、こんなふうに自分の部屋や家を思い出すことはあっただろうか。
 そしてわたしは、もう新しい暮らしに慣れたんだろうか。
 そんなこと、どっちもわかったって、なんの役にも立たないのだけれど。
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by fastfoward.koga | 2011-03-22 21:59 | 一日一言 | Comments(4)
Commented by ふじこ at 2011-03-22 23:01 x
一人暮らしをしている間に3回引っ越した私。
その都度、最初の1ヶ月は仕事が終わるとまっすぐうちに帰り、新しい部屋でニヤニヤいろんなことを考えながら好きなことばっかりして過ごしていたなぁ。

同じ部屋にだいたい2年~3年住んでたけど、その間なんど模様替えしたことか。

今日は、お風呂場を隅々まで洗いました。
Commented by fastfoward.koga at 2011-03-25 22:58
ふじこさん、こんばんは。
きっとわたしはあんまり模様替えしいひんと思うわ。
うん、なんとなくそう思う。

京都にお帰りの際は、気をつけて。
お待ちしてます。
Commented by mohariza6 at 2011-03-26 19:31
<馴染みきらない部屋の匂い>の感覚は、その内、消えてしまうのでしょうが、その感覚は、大事にした方が良いと思います。
常に<新たな感覚(匂い)>を感じることが、自己(の感覚)を磨くと思います。
Commented by fastfoward.koga at 2011-03-27 13:15
mohariza6さん、こんにちは。
匂いは消えてしまうとそう簡単には思い出せませんね。
でもなにかのきっかけでぶわっと記憶が広がるのも、匂いの記憶だなとも思います。