言霊の幸わう国

駆け抜けよ

 えーっと、これで終わりですか?

 突如スクリーンが真っ黒になり、エンドロールが流れてしまったかのような感じ。
 とりあえず、書き上げた小説。総文字数、22,945文字。
 まだこれから推敲が待っているけれど、結末は変えないだろうし。
 それにしても、呆気ない。
 書いていて終わりが近づいていることも感じなかった上に、物語の終わり方も、我ながら呆気ない。


 3日間、自分に足りないのは現実を見る強さだと実感した。
 自分が書いたものを読みたくないなど、そりゃあ人様もおんなじさあ。
 あんたが読まんで、誰が読む。

 スイッチ・パブリッシングの新井敏記著『鏡の荒野』のあとがきに、村上春樹のあの文体はどのようにしてできるのか、という件がある。
『何度も見直すことだ。書いては読んで消してまた書く』
 その一文を信じ、ここで書かねばあとはない、と穏やかに自分を奮い立たせた。

 書きたかったものが書き上げたものなのかは、わからない。
 ましてや、おもしろいかどうかも。
 でも今迷っても書けないと、思い浮かんだ言葉は書き記した。

 煮詰まってONにしたテレビでは、出雲駅伝の中継。
 主人公とその恋人を島根に旅出させたわたしは、タスキを繋いでゴールを目指すランナーたちに励まされた。
 最終区6区では、ランナーたちが次々と、主人公が歩いた出雲大社前の道を走り抜けてゆく。
 そうそう、ふたりは別々にこの道を歩いたんだよ、と年寄りのひとり言のように呟くわたし。
 偶然に、感謝。
 島根に、感謝。 
[PR]
by fastfoward.koga | 2011-10-10 16:19 | 一日一言