言霊の幸わう国

雨に濡れても

 今日は、どしゃぶりの雨に降られてしまった。
 原付を走らせたとたんにライトに照らされた雨粒は大きく、多くなっていったので、痛い~、冷たい~、と小さく叫びながら帰ってきた。
 まさに、どしゃぶり。
 地面に踊るように打ち付けられる雨粒を見ていると、わたしはある年の夏のことをいつも思い出す。

 その年は天気予報をよく見ていなかったからか、通り雨によくあったからか、なぜか出かけるとよく雨に降られていた。
 でもそれがいやだったと思ったことはなく、逆に雨雲を見ると無意識に「雨が降ればいい」と心の中で呪文のようにつぶやいていた。
 そのころのわたしはいい子の自分をなんとか振り払いたいたくてジタバタしていた。だから、雨が降るとそんな自分のいやな部分がきれいに流れ落ちるような気がしていた。
 そんなものは単なるイメージでしかない。でも実際に、雨が降り出したときには少しためらうきもちがあっても、一度濡れてしまったらいつもすっきりした気分になれた。
 わたしにとっては、まさに恵の雨だったのだ。

 今は、雨に降られてみじめな姿になっても、わたしは濡れても困るようなちゃちなものは持ってないよ、と思う。
 降るなら降れ! と誰に向かってかはわからないけれど、挑戦的なきもちになる。
 あの夏、「きれいきれい」だけでは人は前に進めないことを実感した。だから、汚いことをたくさん知ってその汚いことをしてしまう自分を嫌いにならないようにしようと思った。
 どんなことからも目をそらさないように。
 実行するのは難しいけれど、それは今でも心のどこかで思いつづけている。
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by fastfoward.koga | 2005-05-07 01:00 | 一日一言 | Comments(2)
Commented by papas8559 at 2005-05-07 13:38
こんにちは。文から、凄くよく雨の情景が伝わってきました。で、前へ進もうとしているfastさんの気持ちも。ジタバタするのって、大切ですよね。
Commented by fastfoward.koga at 2005-05-07 14:42
ハイ。わたしはつねにジタバタしてます。
ひとつのジタバタが終わったら、今度は次のジタバタ(笑)。
でもそれが楽しいんです。
うっしっし、って感じで。