言霊の幸わう国

双方向

 むかっ腹が立った。
 あー、もう! と大きな声で放った言葉は、自分と相手に向かって言った。
 でもそれ以上言葉を続けると、矛先がすべて相手に向いてしまうと寸でで留まった。
 やつあたりはしたくない。それはプライドが許さない。
 それでもお腹の中に黒々としたものが、ずしりと残った。

 夜、空腹が満たされてやっと気づいた。

 ほんとうはわたしがやらなくていいことをやっている。
 初めは、そのことへの労いがほしいと自分が思っていると思っていた。
 でもほしいのは、互いに労い合えるだけの信頼感と思いやり。

 一方通行の思いだけで、今さら駄々をこねてるつもりはないんだけどな。
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by fastfoward.koga | 2013-01-31 23:03 | 一日一言