言霊の幸わう国

8月の巻

1 赤川次郎   屋根裏の少女・双葉社
2 夏目漱石   三四郎・新潮文庫          
3 三浦しをん  天国旅行・新潮文庫
4 吉田篤弘   なにごともなく、晴天・毎日新聞社
5 朝井リョウ  桐島、部活やめるってよ・集英社文庫 ※
6 よしもとばなな
           スウィート・ヒアアフター・幻冬舎文庫


 旅から帰り、夏目漱石を読みました。
 3部作の真ん中にあたる『それから』を旅中に読んだため、手にしたのは、戻って『三四郎』。
 漱石の文章は、読んでいてほんとうにほっとします。
 年間数十冊の本を読んでいますが、安心感に身をゆだねて当たり前のように読み終えられることに、改めて驚きを感じました。

 一方で、数年ぶりに手にしたよしもとばななは、何度かつっかえながら読みました。
 新刊が出るたびに読んでいた時期もありましたが、わたしはすっかり彼女の小説の世界から離れたところへ来てしまったようです。
 描かれる物語に深さが見えません。
 もともと深さのないと感じる作品は、多々あります。
 よしもとばななの作品は、深さの気配を感じるのに読むと感じられないというやっかいな感じです。
 でもそれが彼女が書く小説の世界なのかもしれません。

 そして最後に。
 朝井リョウの『桐島、部活やめるってよ』は、映画を見たあと読み返しました。
 映画は公開後の好意的なコメントをあちこちで目にしていたので、いつか見たいと思っていました。
 正直なところ、朝井リョウが書ききった小説の詳細な表現を限られた時間の映画で再現するのは難しく、見ていて中だるみを感じましたが、最後にすとんと落ちたものを感じました。
 1番厳しい表現をすれば、最後につじつまがあった、というところです。

 とここまで書いてなんですが、わたしが興味を持っているのは映画ではなく朝井リョウとその作品。
 先日発売された雑誌『switch』で、aikoと朝井リョウが対談をしていますが、aikoの詩を分析する彼の視点がおもしろいです。
 最近聴いていなかったaikoを聴いてみようかと思うほどでした。

 と、『桐島~』についてはなにも書いていませんが、 まあよしとして。
 8月は少し読むペースが落ちましたので、残り4ヶ月目標達成に向け読み進めていきます。
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by fastfoward.koga | 2013-09-01 20:34 | 本の虫