言霊の幸わう国

なつかしの我が家

 朝からこまごました買出しに出かけていた。
 洗車して車をピカピカにしてから、近所をあっちこっち走り回っているきに先日開通したばかりの道を通った。

 その道ができる前、そこにはわたしが以前住んでいたうちがあった。
 6歳から18歳までを過ごしたうちは、新しい道路ができることになり立ち退きになった。そして今のうちに引っ越した。
 考えれば、長い間過ごしたと思った以前のうちよりも、今すんでるうちで過ごした時間の方が長いのだ。

 前のうちは、言い表すなら「心身ともに大きくなったうち」といった感じ。
 ともだちもたくさん遊びに来たし、うちの中にたくさん傷も作った。
 未だに、うちの間取りや家具もはっきりと覚えている。
 小さい門を開けて、大きな石をみっつたどって歩いて、玄関のガラガラを左に引く。
 向かって左の下駄箱の上に黒電話、右に洋間のドア。
 まっすぐに短い廊下と階段が続いて。

 引っ越した2日後には、うちは取り壊された。
 なくなってしまうところを見ておきたいような気もしたけれど、いざとなると恐怖心が出てしまった。
 結局は更地になった後でも、なかなか見にいくことはできなかった。

 今でもたまに思い出して、記憶の中のうちに足を踏み入れることがある。
 頭の中には鮮やかに記憶がいつまでもあるのに、場所はあっても形がない。
 不思議で不思議で仕方ない。
 みなさんにも、形のなくなった思い出はあります?
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by fastfoward.koga | 2005-07-08 14:26 | 往復書簡 | Comments(2)
Commented by goggo011 at 2005-07-09 20:55 x
私は匂いで覚えていることが多いのでそのたびに匂いの記憶の中にヒューっと出かけます。この前は中学の時の和束の合宿の朝を思い出しました。
Commented by fastfoward.koga at 2005-07-09 21:27
goggoさん、懐かしいですね。合宿なんて。
わたしはあの坂道ダッシュのつらさが一番記憶に残ってますわ。