言霊の幸わう国

枕もとに

 いつのころからか、大切なものを枕もとにおいて眠るようになった。
 ほしくてやっと手に入れたものや、驚きとともに贈られたプレゼント。
 うれしい一言が書かれていた手紙、なんてものもあった。

 そういったものには手にしたときにうれしさやたのしさが、もちろんくっついてくる。
 そのきもちが朝起きると薄れてしまわないように、夢にも連れていけるように、そんなきもちで枕もとにそっとしのばせていたのだ。

 アクセサリーを買ったりもらったりしたときには、ちょっと大人になったような気がして、誇らしくて、身につけたまま眠ったこともある。

 最近は、あのころのように思い入れのあるものがなくなったのか、それともわたしのものへの情熱が薄れているのか、そこまですることがない。
 ずっと枕もとの定番は、読みかけの本が数冊と肌ざわりのいい小さいぬいぐるみだ。
 そろそろ、新しいなにかがほしい。
 次にどんなものが枕もとにやってくるかを、すごく楽しみにしている。

 我が家のサンタクロースは、靴下をぶらさげていないわたしのためにいつも枕もとにプレゼントを置いて帰っていった。
 ぐっすり眠って朝起きたときにプレゼントが枕もとにあるのは、すごくうれしかった。
 わたしが枕もとに大切なものをしのばせるのは、あのときのきもちがどこかに残っていたからなのかな。
 だったら、わたしもいつか誰かの枕もとにプレゼントをしのばせよう。
 喜んでもらえるといいな。
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by fastfoward.koga | 2005-08-07 22:59 | 一日一言