言霊の幸わう国

静かなキャンプ

 どうやら、わたしは雨とは運命の赤い糸で結ばれているらしい。
 またもや、ぼんキャンに雨をもたらした。
 そろそろ雨女の名もはずれるかとなんとなく思っていたので事前に天気予報を確認もしていなかったけれど、降っちゃった。

 でも雨のおかげで、助けられた。
 本降りになった雨を見て、ふっと笑った自分がいた。

 せっかく無理してもらった夏休みだというのに、わたしはどこかきもちが空回りしていた。
 結局1日目はうまくテンションが上げられないまま過ぎ、リセットボタンを押すきもちで1番乗りで寝袋に入った。
 2日目の朝も、起きて劇的になにかが変わるはずもなく、しばらくはぼんやりしたままだった。
 でも、さすがにぼんキャンも6年目。
 きっとうまく波に乗れるきっかけはやってくると信じて、静かに待っていたらちゃんとやって来た。

 キャンプ場の近くの渓谷へ出かけて、川に足を浸したり、遊歩道を歩いて自然の中にどっぷりはまっていたらきもちがすーっと上がったのだ。
 そしてバンガローに戻ってしばらくすると、雨が静かに降りだした。
「また降らせたな」という誰かの笑う言葉に、「恵みの雨やん」と言ってくれる誰かの声。
 それを聞きながら雨が屋根をつたうのを見ていたら、きもちが潤ったような気がした。
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 縁側に腰掛けて川の向こう側に見えた山の濃い緑。
 筏に乗って川の真ん中から見上げた渓谷。
 足も手も浸した透き通った水の色。
 そんなものが、カラカラになっていた自分の中にうまく雨の湿り気とともにストンと納まった瞬間が、自分でわかった。
 まるでカメラのシャッターを切った感じ。
 思い出すと、しっかりと映像が頭に浮かぶくらい。

 いつもと同じような、いつもと違うような、今年のぼんキャン。
 星空が見えなかったのが残念だけど、今の自分にしっくりくる静かで楽しいキャンプだった。
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by fastfoward.koga | 2005-08-14 22:19 | 旅行けば