言霊の幸わう国

8月の巻

1 金城一紀   SPEED
2 宮本輝     朝の歓び(上)
3 宮本輝     朝の歓び(下)
4 宮本輝     星々の悲しみ
5 リリー・フランキー
           東京タワー 
6 山田真哉   さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
7 山田真哉   女子大生会計士の事件簿(1) 
8 山本文緒   ファースト・プライオリティー


 今月は、こうして並べてみると我ながら節操のない読み方をしたような気がしました。
 どこがどうとは説明しにくいので、それはさておき。
 読んだ直後は、「SPEED」のことを書くぞ! と意気込んでいたけれど、そのきもちが揺らいでしまいました。
 どの本でそのきもちが揺らいだかというと、リリー・フランキー著、「東京タワー」です。

 新聞や雑誌の書評も、本の帯にも、「すごく泣ける」と書かれていました。
 大ベストセラーになった「世界の中心で~」も同じようなことが書かれていましたが、どこで泣くのかわからず読み終えてしまったわたしとしては半信半疑でした。
 が、しかし。こちらは、ほんとうに号泣!
 読んでいる途中でその空気を察知したので、わたしはお風呂に入り、トイレにも行き、飲み物を部屋に持ち込んで、泣き顔で部屋を出なくていいように準備したくらいです。
 久しぶりに、本を読んですごい勢いで泣きました。

 これは家族の物語です。
 でも、それだけではありません。
 相変わらず、ストーリーは読めばわかるのでくわしく書くつもりはありませんが、読み進めれば読み進めるほど深みにはまるような感覚を覚えました。
 なぜこの人はこんなに事実を、起こった出来事を足し算も引き算もせず、あるがままに書けるのかと、不思議に思いました。
 リリー・フランキーの「東京タワー」はそんな本です。
 
 あとあまり関係ないかもしれませんが、、使われている用紙がすごくやわらかいのでそれもよかったです。
 ページをめくる指にしなやかにくっつくような用紙でした。
 ストーリーのやわらかさをこんなところでも表現できるものかと、感心しました。

 結構ボリュームがありますが、秋の夜長にどうでしょう。
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by fastfoward.koga | 2005-09-04 20:35 | 本の虫