言霊の幸わう国

1月~3月の巻

1 野宮真貴   赤い口紅があればいい・幻冬舎

2 酒井順子   女子と鉄道・光文社 ※

3 白石昌則   生協の白石さん・講談社 ※

4 宮本輝    三十光年の星たち(上)・新潮文庫

5 宮本輝    三十光年の星たち(下)・新潮文庫

6 宮本輝    水のかたち(上)・集英社文庫

7 宮部みゆき  楽園(上)・文春文庫 ※

8 宮部みゆき  楽園(下)・文春文庫 ※

9 宮本輝    水のかたち(下)・集英社文庫

10 梨木香歩   からくりからくさ・新潮文庫 ※

11 村上春樹   騎士団長殺し(上)・新潮社

12 梨木香歩   沼地のある森を抜けて・新潮文庫 ※

13 村上春樹   騎士団長殺し(下)・新潮社

14 宮本輝    花の降る午後・講談社文庫 ※

15 北杜夫    ぼくのおじさん・新潮文庫

※印は読み返した本です。


 この3ヶ月は、本を読みたくて読みたくて仕方ないのに頭と身体がついていかない、そんなもどかしい時期でした。
 村上春樹の新刊は発売日翌日に購入していましたが、心も身体も疲労がピークで読み進められず。
 仕事のストレスでなにもかもが嫌になり、3月頭にただ本を読むための旅に出ました。
 旅といっても金曜の残業終わりに神戸へ向かっただけですが、海の見えるベランダのある部屋で2日間、『騎士団長殺し』を読みました。
 長らく旅らしい旅をしていませんが、いつもと違う場所で本を読むことが自分に潤いをもたらすことだったことを思い出しました。
 日々の生活の渇きを心底実感したところから旅は始まり、夜が明けてゆく様子を眺めたり、海風を受けたりしているうちに頭に入ってこなかった文章がすうっと入り込むようになりました。
 入り込んだら、足先から頭のてっぺんまで体中が水で満たされた気がしました。

 どちらかというと、今までのわたしの旅は移動することが第一目的になっていることが多かったので、訪れた場所でそこにある空気を楽しむことをすっかり忘れていました。
 あの日過ごした時間やそのときの記憶は、そのあと何度も思い出しています。
 それを勇気と呼ぶのだと思います。思い出すことで勇気が湧いてきます。

 ただ本が読みたくて『騎士団長殺し』の上下巻をカバンに詰めたその重みも、きっと忘れないでしょう。
 結局上巻の途中までしか読めず、下巻の出番はありませんでしたが。


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by fastfoward.koga | 2017-04-23 23:10 | 本の虫 | Comments(0)