言霊の幸わう国

逃避行

 昨日は、ちょっとビールを飲んだら涙腺が緩んだ。
 そこから始まり、階段を踏み外した感じ。
 今朝目が覚めても心身ともにだるさがとれず、そのまま仕事に行った。
 もちろん、仕事がうまくまわるはずもなく、カリカリ、イライラしていた。
 途中で、これはもう今日1日おとなしくしていようと決めた。

 やるべき仕事はいくらでもある。
 でも、もうや~めた、と片付けて特急に飛び乗った。
 30分少しの逃避行。

 いつもの景色を、違う角度と違う目の高さでびゅんびゅん流して見た。
 すっかりオレンジ色がきつくなった、傾いた太陽の光のせいで、景色はパリッとした鮮やかな色をしていた。
 背の高い稲が、風に吹かれてさーっとなびいた。
 ほんの少し沈んだきもちがやさしく撫でられたような気がしたけれど、そこから浮上するまでには至らなかった。

 メールを打つのもやめて、ひざの上の本も広げず、ただ窓の外を見ていた。
 時折、窓に影ができて映る短い髪の自分の姿に失望して、もっともっと遠くへ逃げたくなった。

 そう、逃げたくなっただけ。
 ほんとうに逃げる勇気など、わたしにはない。
 逃げたりなんてできるはずもない。

 でも、臆病者にも臆病者なりの意地はある。
 逃げることができなかったなら、ここでやれることをるしかない。
 必ず、明日になったら、今日のわたしは越えてみせる。
 昨日の遅れだって、取り戻す。
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by fastfoward.koga | 2005-09-15 20:33 | 一日一言