言霊の幸わう国

わたしを変えたもの

 これでも(どれでも?)、わたしは小さいころは人前に出ると恥ずかしくてよく泣いていた。
 とにかく大勢の人に注目される場面が苦手で、そのプレッシャーに耐えられなかったのだ。
 きっとうまくやろう、褒めてもらいたいという思いが人一倍強かったのだと思う。

 今では、それほど人前で話すことも苦にならなくなった。
 なにが変わったのかなと考えることがあるけれど、しっくりする答えは未だ見つからない。
 わたしの七不思議のひとつだ。

 そんなこどもだったわたしは、ある日を境に変わった。
 自分でもスイッチが切り替わったのがわかったくらい、鮮やかな変化だった。
 今でもそのときのことはよく覚えている。
 あれれ? とすごく不思議なきもちだった。
 自分の心と体がふっと分かれて、ちぐはぐなことをしているような気がしていた。

 そんな古い記憶を呼び覚ましたもの。
 それは、先日訪れたちひろ美術館で見つけた「すてきな 三にんぐみ」という絵本。

 保育園の発表会で、このお話を影絵にしてナレーションをするということになったときに、今まで出したことのないような大きな声が出たのだ。
 それも本番で、お腹の底から、体が震えるような大きな声が。

 10数年ぶりにその本を手にして、今まで過ごしてきた時間の中であれほどわかりやす変化を自分の中に見つけたことはなかったなと思った。
 今考えると、あのときの体験はすごいものなのだ。

 ページをめくりながら、あのときわたしが大きな声を出したところを探してみた。
 たぶん、この言葉だったはず。

  「ためこんだ きんぎん ほうせき、
  ゆびわに おかねに くびかざり・・・・・・。
  ごらんのとおり、ざっくざく。」
 

 みなさんには、自分を変えたなにかをもっていますか?
 それはどんなものでしょう? よかったら教えてください。
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by fastfoward.koga | 2005-10-17 00:51 | 往復書簡