言霊の幸わう国

なにかとなにかを結ぶもの

 見下ろすと、透明の板を通して見えるのは明石の海。
 世界一のつり橋、明石海峡大橋。
 海上47メートルはやっぱり高かった。

 昨日は、ともだちたちと明石海峡大橋の展望施設に行ってきた。
 そこには、舞子海上プロムナードという遊歩道がある。
 車がびゅんびゅん走る道の下に、人が歩けるように作られた道だ。
 
 ガラス窓から見る景色だけでも高さを充分感じられるのに、そこには床を透明にし丸木橋を渡してあるところがある。
 ともだちみんなとキャーキャー言いながら、歩いた。
 といっても簡単に歩けたわけではなく、一歩を踏み出すのにかなりの勇気がいった。

 怖い怖いと叫びながらも、前には進んでみたい。
 そんなきもちで葛藤していたときに、Hさんは言った。
「絶対大丈夫だとわかってても、怖いよね」と。

 恐怖心と安心感の背中合わせ。
 今感じているのは、ただ怖いという思い。
 でも、こんな大きな橋をみんな怖さを感じずに車を走らせているという当たり前感。
 わかっていても体が動かない自分に、久しぶりにもどかしさを感じた。

 以前から、意識していなかったけれど、わたしは橋がすきだった。
 長崎の眼鏡橋、しまなみ海道の橋の数々。
 渡って楽しんで、眺めて楽しんでいた。

 さっきどうして橋がすきなのか考えてみた。
 何度か考えたことがあったけれど、あまりしっくりくる答えまでたどり着いたことがなかった。
 でも、やっと見つけた。

 なにかとなにかを結ぶ橋。
 わたしは、自分がそんな人になりたいのだ。
 誰かと誰か。
 なにかとなにか。
 きもちときもち。
 それぞれの間でなにかを感じたら、それらを結びつけてそこに生まれるものを見てみたいという好奇心。
 そして僭越ながら先に渡って見えた景色を、その誰かにも見てほしいと思うおせっかい。
 それが形として明確なビジョンとなるのが、橋なのだ。

 恐怖心と安心感。
 自分の中にあるそんな感情も、うまくつなげて歩いていきたい。
 渡ったところにある景色は、橋の反対側では見ることができないもののはずだから。
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by fastfoward.koga | 2006-03-10 23:51 | 一日一言