言霊の幸わう国

「天使たちのシーン」

 今朝は、5時起き。
 いつもより睡眠時間は短いはずなのに、なぜか目はパッチリ開いた。
 土日祝の朝だけは、ダイヤの都合でのんびり普通電車に揺られて出勤する。
 たいていは眠ろうとするのだけれど、今日は読みかけの本が気になっていたので、1度も目は閉じなかった。

 本を読んでいると、ところどころで懐かしい、誰かに手を握りしめてもらうくらいの強さと重みを胸に感じた。
 ほんの少し息苦しくなって本から目を上げると、広い電車の窓から朝日に照らされた町が見えた。
 朝日で、その景色はキラキラしていた。とてもきれいだった。
 でも、それ自体は、なんてことのない。

 本を読んで、きもちが揺さぶられて、目の前に広がる景色とそのきもちが同化する。
 いろんなところで本を広げるわたしには、よくあることだ。珍しいことではない。

 ただ今日は、そこでふと小沢健二の「天使たちのシーン」の歌詞のいくつかが口から洩れた。
 はなうたとうたの中間くらい。
 空いた電車だったからかもしれないけれど、自分でうたっているようには思えないような感じがした。

 「愛すべき生まれて育ってくサークル
 君や僕をつないでる緩やかな止まらない法則(ルール)」


 適当に覚えている歌詞をつなげてうたっていると、これまた目の前の景色と同化して、ふと湧き上がるように思った。
 朝になれば、何度でも生まれ変わろうと思えば生まれ変われるんだな。って。

 忘れていたけれど、わたしはそんなことをくり返して毎日眠って起きていたのだ。
 そのことが、ずっしり胸に落ちた。

 「神様を信じる強さを僕に 生きることをあきらめてしまわぬように
 にぎやかな場所でかかりつづける音楽に 僕はずっと耳を傾けている」


 この曲を初めて聴いたのは、1993年。
 もう12年も前になる。
 不思議だ。
 12年たって、こんなふうに耳を傾けたり、口ずさんだりするとは思いもしなかった。
[PR]
by fastfoward.koga | 2006-03-25 21:32 | 耳袋