言霊の幸わう国

恋しい雨

c0047602_21245880.jpg

 眠気はまだまだ続く。
 おかげで9時半ごろまで寝てしまった。
 約束どおり、外は雨。
 ぼーっとしたままお風呂に入り、ぼちぼち支度を始めた。
 体が動き始めると出かける意欲がむくむく湧いてきて、昼前にうちを出た。

 やみかけた雨は出かけようとするとまた降り出してきたので、原付をやめてバスで駅へ向かった。
 バス停に向かう途中、水たまりにはまった。
 昨日もはまった、同じ水たまり。
 学習しない女だなと、思った。
 なぜ気づかないのかと考えながら、歩いた。
 答えは、下を向いて歩いていないから。思いっきり前の方を見て歩いていたから。
 しばらくうつむきがちに歩いていたから、いい傾向だと思い直した。

 雨に似合う場所を、昨日の夜から探していた。
 初めは雨でもいい場所を探していた。
 でもそうじゃなくて、雨だからこそいい場所がいいと出かけた。

 枯山水の庭に、誰にも会わない庭。
 今日は、わたしのすきなシンとした空気じゃなく、シーンとした空気が漂っていた。
 どこまでもどこまでも静かな空気。
 音がなくて静かなんじゃなく、空気が静か。

 1日、傘を開いたり閉じたりをくり返した。
 雨が上がって少しさみしいなと思うと、それに気づいたかのように雨はまた降り出した。
 歩く石畳が、濡れて控えめに光っていた。
 あんなに降って、降られた雨なのに、恋しい。
[PR]
by fastfoward.koga | 2006-07-21 21:19 | 一日一言