言霊の幸わう国

360度

 昼からぼーっと仕事をしながら、思った。
 わたしは今、たぶん今まで生きてきた中で1番ヘビーなところにいるのかもしれないなと。
 資料を広げて、文字を読み進めてはもの思いに耽り、またいかんいかんと文字を読んではもの思いに耽りをくり返した。
 そんな中で、ふと湧き出た思い。

 やさしくなりたい。
 そう思った。

 誰かに対してではなく、そう思った。
 特定の誰かや、不特定多数の誰かはそこにはいない。
 ただ、やさしくなりたいと思った。

 そのやさしさは、毛布で包み込むようなどっしりとした暖かさのあるものではない。
 もっと薄くてふんわりしていて、肌に触れるかふれないかくらいのところにある、少し薄いピンク色のベールのようなやさしさ。

 誰のためではなく、自分のためにそんなふうになりたい。

 ガタがはずれて、判断も決断もできない自分に腹をたててばかりの毎日。
 昨日だって、話をしていて思わず顔を手で覆った。
 自分のできなさ加減に、苛立ってあきれた。

 わたしは、また明日からピンと背筋を伸ばして前に進むのだ。
 もう、人にうまく甘えようとか頼ろうとか、そんなことに囚われない。
 そんなことに足をとられて、わたしがわたしでなくなったら意味がない。
 決断も、人に委ねない。
 かわいげがなくても、わたしはやっぱり自分のことは自分で決めて、自分の足でがしがし進んでゆく。
 そうしていれば、たとえ結果に後悔したとしてもちゃんとそれを背負って前を向ける。少なくとも人のせいにするような醜いことはしなくてすむ。

 ひとまわりして手元に残った涙も後悔も過ちも、みんな肥やしにして。
 ゼロに戻った明日の朝日は、目が開けていられないくらい眩しいのだ。
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by fastfoward.koga | 2006-08-22 00:20 | 一日一言