言霊の幸わう国

大切な1冊

 昨日、電車の時間の調整のために本屋に寄った。
 文庫本などは買いたくなるからと、雑誌のコーナーをゆっくり眺めた。
 そこで久しぶりに見る雑誌を手にした。
「STUDIO VOICE」だ。

 大学生から20代前半にかけて、少し背伸びをして買っていた雑誌。
 今発売されている号は「今、いちばん大切な本」という特集で、思わずそのタイトルに惹かれた。
 手に取ったその本は、まださっきまで立ち読みしていた誰かのぬくもりが残っていた。

 ペラペラとページをめくる。
 知っている本がないか、知っている人が選んでいないか。
 電車の時間を頭のはしっこで気にしながら、最後まで流し見た。
 あまりピンとくるものはページにはなかったけれど、唯一、伊藤存が中上健次の「枯木灘」を選んでいた。
 そこだけは、しっかり文章も読んだ。

 今までならすぐレジへ持っていったところだけれど、今のわたしにはいらないなと思った。
 そんなヒントをもらっただけで、前に進めるのだ。

 昨日、今日と考えていた。
 わたしの今、1番大切な本はなんだろうと。

 思い浮かんだのは、北村薫の「リセット」や山田詠美の「A2Z」、村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」などなど。
 でも、「今」なら。

 村上春樹の「スプートニクの恋人」。

 みなさんの今、1番大切な本はなんです?
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by fastfoward.koga | 2006-10-12 23:11 | 往復書簡