言霊の幸わう国

無知の知

 10代のころ、自分の目に見えるものしか信じないと思っていたことがある。
 ある人が亡くなったことがきっかけで、その人がこの世からいなくなるくらいなら、もうこれ以上自分が生きている世界の見えない部分に理解などできないと思ったのだ。

 でも今は、「星の王子様」でキツネの言うセリフが、すごくすき。
「かんじんなことは、目に見えないんだよ。」

 先日、飛行機に乗ったときに日本アルプスがきれいに窓の外に見えたときに思った。
 この世のすべての謎が知りたい、と。

 たぶんそんなことはどんなに持っている時間をフルに使っても、無理だとわかっている。
 謎なんて砂の数ほどあるだろうし、たとえ謎にたどり着いてもその先に進むことがいったいどれくらいできるのかも疑問だ。

 でも、知りたいと自分を突き動かす思いにふたをしてはいけないと思う。

 先日行ったヨガスタジオに置かれていた1冊の雑誌に、気になる言葉が書かれていた。
 どうしてもその雑誌を手に入れたくて、3軒本屋をはしごした。
 やっと見つけてうちに帰って、部屋でゆっくり広げて読んでみて、今自分がほしかった言葉はこれだなと思った。

 考えたり、思ったりしたことが絶妙のタイミングで叶うこと。
 それを、シンクロニシティと言うらしい。
 ふと考えていた人からメールや電話が来たり、ほしいと思っていたものを突然もらったりすること。
 それは偶然起こったのではなく、直感が冴えているからだと言うのだ。

 この世の謎はキリがない。
 でもだからといって、あきらめたくない。
 目の前に飛び込んできたことを道標にして、木が枝葉を広げるように知りたい気持ちを開放したら、きっとどこかへ行き着くはず。
 謎が解けなくても、どこかへたどり着ければいいのだ。

 今。
 今までの中で1番知りたいと強く思っている。
 そして、知らないことがあることに気づいた自分が1番おもしろい。
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by fastfoward.koga | 2006-11-08 22:41 | 一日一言