言霊の幸わう国

リアル

 今日窓に映った自分を見て、きゅっとなった。

 帰りの電車でうとうと眠っていたら、車内のアナウンスで目が覚めた。
 ちょうど電車が降りるひとつ前の駅のホームに入ったところで、停車駅のアナウンスはちゃんと聞こえていたのにとっさに窓の外を見た。
 そのとき、自分の顔が外の暗さに反射するように、窓に映った。

 一瞬、自分ではないように見えた。
 その違和感がいったいなんだったのか、次の駅までの間、何度か窓に自分の顔を映してみたけれど、ほんとうに一瞬のできごとだったので結局わからなかった。

 ときどき、写真に写った自分や、気づかぬところにある鏡やガラスに自分の姿が映ったとき、わたしじゃないと思う。
 わたしが思うわたしは鏡の中にいるわたしであって、それ以上のわたしをわたしは素直に納得したり、理解したりできないことが多い。

 今でもメガネをかけた自分の顔を鏡に映してみるけれど、わたしってこんな顔か? と疑問に思わないでもない。
 鏡に映っていても、こんなものなのだ。

 33年もつきあってきたのに、案外わかろうとしていないのかも。
 ほんとうは自分が思っている以上に、わたしはわたしを知らないのかも。

 そんなことを考えるわたしは、鏡の中で頬づえをついて少し口をとがらせている。
 別に不満も不平もないけれど、心の中にあるなにかがわたしにそんな表情をさせるのだ。
 なんだか、不思議。

 みなさんは、ちゃんと毎日鏡に映る自分を見てます?
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by fastfoward.koga | 2006-12-01 22:35 | 往復書簡