言霊の幸わう国

◆9つの話◆   8.再び、待ちくたびれて

 最終日、秋田市内を風に飛ばされそうになりながら、またひとり歩き回った。

 平野政吉美術館では、藤田嗣次の作品の迫力に慄き。
 赤れんが郷土館では、暖房が壊れていたために寒さに耐えながら館内を見。
 お昼には、七代佐藤養助で稲庭うどんを食べすぎ。
 適当な地図だけ確認して、おいしいと評判のケーキ屋さんへ向かった。

 あー、もう秋田市内は満喫してお腹いっぱいとなったころ、秋田駅から空港へ向かうバスに乗り込んだ。
 飛行機は飛ぶのか!? と不安になるような天候の中、予定時刻どおり空港へ到着。
 しかし、そこからがまた長かった。

 昼過ぎに秋田空港の運行状況は確認済みだった。
 でも、わたしが乗るはずの便は新千歳から来る飛行機を使用するため、新千歳周辺の悪天候でなかなか飛行機は到着しなかった。
 しかも伊丹空港は周辺への騒音規制のために運行時間に制限があり、おそらく関空へ向かうことになるだろうということ。

 とりあえず今日中に帰ればいいかと、わたしはそこで腹をくくった。
 結局18時20分発の飛行機は、20時45分に秋田空港を飛び立った。
 そのあとバスと電車とタクシーを乗り継いで、うちに着いたのは日付が変わって1時前。

 とにかく待つことの多い旅だった。
 でも、いらいらすることもなくどこでもひとりじーっと過ごした。
 時間に寄り添うように、過ごした。

 こういうことも、そうあることではないだろう。
 旅の醍醐味、ってことだ。 
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by fastfoward.koga | 2007-03-19 22:51 | 旅行けば