言霊の幸わう国

救われる

 わたしの特技は、電話しながら相手に気づかれないように静かに泣くこと。

 まだしばらくは、泣き暮らすつもりでいる。

 仕事はいつも以上に長くとりかかり。
 電車の中では熟睡し。
 チチハハともよく話し。
 食事も普通に摂っている。

 でも、静かにつつつと涙はこぼれる。


 今、1冊の文庫本を探している。
 今日は4軒の、小さめの本屋をはしごしたけれど見つからなかった。
 でもその途中で見かけた本と地下鉄で思考の入口に立ったときに思い出した本が無性にほしくなって、3冊抱えて帰ってきた。
 100%ほしい本は手に入らなかったけれど、50%くらいほしいと思った本を1度に何冊も手にすることができた。

 数日前、数人にもらったメール。
 たわいのない言葉の並びの中に、何度も読み返したくなる行間を見つけた。

 高いところから落ちて悲鳴を上げようとするそのときに。
 スーパーマンがさっと抱きかかえてくれるように。
 魔法のじゅうたんにふわっと乗っかるように。

 救われたと思う瞬間。

 救われて、あと寸でのところで危なかったと淡々と思う。 

 九死に一生を得たわたしは、その相手になにを返すのか。
 自分にできることを、わたしは考える。
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by fastfoward.koga | 2007-04-02 22:41 | 一日一言