言霊の幸わう国

お供はドストエフスキー

 先日の青春18きっぷの旅は身軽に。
 そう思って、小さめの肩下げカバンを用意して持って行く荷物も厳選していた。

 が、それも前日まで。
 当日、出かける間際になってやっぱりこれはいかんとトートバックに荷物を詰め替えた。

 財布に携帯、定期いれ、18きっぷに、時刻表のプリントアウト。それに、化粧ポーチに鍵、ティッシュケース、文庫本・・・。
 悩んだわりには、手帳を置いていったのが精一杯だった(結局、松阪からハガキを書こうとして、いつも手帳と一緒にしているペンと切手がなく困った)。
 
 それでも仕事に行くときよりは、荷物は軽い。
 きもちも少し浮き立ちながら、電車を乗り継いでいった。

 乗ったことのない路線に乗りたいと思い、決めた松阪行き。
 できれば眠らずに車窓の景色を眺めたいところだったけれど、頭の芯がぼやっとして加茂から亀山に向かうワンマン電車ではずっと眠っていた。
 あとは眠らずに、本を広げて文字を追ってはぼんやりし、文字を追ってはぼんやりしていた。

 出かける前に、持って行く本は迷ったのだ。
 順番をとばした柴崎友香にするか、枕元にあるサリンジャーにするか、まだ読みかけのドストエフスキーにするか。
 そして結局、本屋のカバーのままのドストエフスキーをそのままカバンに突っ込んだ。

 目に映る景色がそうだからなのか、のんびり走るように感じる電車の中で何度も思った。
 18きっぷと松阪行きでドストエフスキーはないよな、と。

 旅に出るとき、お供させる本の選択を間違えてはいけない。
 今まで短すぎて旅の途中で本を読み終えてしまったことはあっても、旅するきもちと合わないなんて失敗はあんまりしたことないんだけどなぁ。

 というのが、今回の旅の教訓。
[PR]
by fastfoward.koga | 2007-04-13 00:01 | 旅行けば | Comments(6)
Commented by cool-october2007 at 2007-04-14 20:15
こんばんは!
旅のお供の本は、断然短編が多いですね。
長編にはまりこんでしまうと、景色を見る目がおろそかになっちゃって。(苦笑
Commented by fastfoward.koga at 2007-04-14 23:09
coolさん、こんばんは。
確かに、短編がいいですよね。
でも妙なところで話が終わるのも気になるのですよ。
うーん、結構難しいチョイスですよね。
Commented by the-sahara at 2007-04-14 23:45
うん、これはかなり難しい問題ですね。
結局、散々迷って本をつめたにも関わらず、読まないことも
たくさんあったりして。
もはや、旅のお供の文庫本は、精神安定剤と化しています。
それでも、選ぶのは難しいのですけどね(笑)。
Commented by fastfoward.koga at 2007-04-15 20:59
さはらさん、こんばんは。
わたしはたくさんは持っていかず、1冊だけにして読み終わったら現地調達することにしています。
が、やっぱり難しいですよね。
理想は、ぐーっと本に入り込んで、ふと顔を上げたときにしっくりくる景色が車窓に見える、です。
ありえるのか!?
Commented by the-sahara at 2007-04-15 23:57
う~ん、あってほしい(笑)。
なんて素敵な旅になることでしょう。
Commented by fastfoward.koga at 2007-04-17 18:15
さはらさん、こんにちは。
そうそう、あってほしい。
そう願いながら、本を手にしてまた旅をするのです。ハイ。

さはらさんも落ち着いたら、そんな素敵な旅を。ぜひ。