言霊の幸わう国

嘘つきと偽善者

 斜め横断をするとき、こどもの目が気になる。
 してはいけないことと教えられているこどもの前でやってはいけないなと思っているから、安全確認以上に気をつける自分がいる。
 
 大人がよくて、こどもはダメ。
 おかしなことではある。
 あるのだけれど、毎日の中で、胸の中でぽつりぽつりと「そういうことも世の中にはあるのだよ」と誰に言うでもなくつぶやいたりする。

 今日嘘について、考えていた。

 嘘をつくこともしてはいけない、と大人はこどもに言い聞かせる。
 でもいつからだろう、嘘をつくことも思いやりだなんて思うのは。

 最近、平気で嘘をつく。
 つく嘘のレベル(そんなものがあるのか疑問だけれど)によるけれど、年々罪悪感が薄れてゆく気がする。
 同様に、嘘を言わなければ罪ではないと確信的に思ったりもしている。

 それは、果たしてあってもいいことなのか。

 正直に何でも言うことがいいとは、思わない。
 でも正直に言って相手を傷つけるなら、言わないでいるほうが相手のためだという考え方もどうも納得がいかない。
 たんなる偽善ではないのか。
 そんな思いを、いつも拭い去ることができない。

 こんなことで悩むなんてどうかしている。
 ただ、相手に常に誠実であればいい。それだけのことだ。
 でも悩みは消えない。
 わたしには相手に誠実でいられなくなることが、間違いなくあるからだ。

 でも、醜いながらも嘘の上塗りはしたくないなと思う。
 わたしにだって、それくらいの良心はある。

 この先、少しでも相手に誠実でいられない瞬間が生まれてしまったら。
 せめて。
 ついた嘘も、飲み込んだ嘘も、どんな場面に遭遇しても絶対墓場まで持っていく。
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by fastfoward.koga | 2007-05-13 21:31 | 一日一言 | Comments(0)