言霊の幸わう国

ⅹを求めて

 仕事場で見ていた夕方のローカルニュースから、「彼岸なのにまだ真夏のような暑さ」という言葉が耳に飛び込んできた。
 そうか彼岸かと、仕事が終わってからすきな人にその言葉を使って携帯メールをうった。

 と、ふと、そこでここ数週間つむじ風に弄ばれたままになっていた、腑に落ちないことに合点がいった。
 その、あ、なあんだという思いと同時に、胸の中の重りがすっと消えた。

 理解をし、納得をする。
 それは、なんときもちを軽やかにするのか。
 どんな困難なものごとも、最後に合点がいきさえすれば、わたしは乗り越えて生きてゆけるだろう。
 そう思えるくらい、合点がいくということはすごいこと。

 ずっと自分が探しているのは答えだと思っていた。
 答えさえわかれば、いいと思っていた。
 でも実は、わたしは、答えよりもそこへと導いてゆく過程に惹かれていたのだ。

 高校生のころ、文系のくせに数式を用いる数学の問題がすきだった。
 ひとつの方程式を覚えるだけで、いくつもの問題をスラスラ解くことができるあの楽しさ。
 たぶん、わたしが求めていたのはそういうものだ。

 わたしが思い描いている答えというものは、ひとつの謎に対してひとつではないのかもしれない。
 どれもが正しく、どれもが違っているような気がして、謎の本質まで辿りつけないようなことはきっと山ほどあるだろう。

 それでもわたしは、ああでもないこうでもないとぶつぶつ言いながら、知りうるだけの方程式を使って答えを導き出してゆきたい。
 答えの正しさよりも、過程の芯の強さを、まっすぐさを、ぎゅーっと手の中に握りしめたいと思う。
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by fastfoward.koga | 2007-09-19 22:49 | 一日一言