言霊の幸わう国

太陽と隙間

 職場の引越し後、少し早めにうちを出て、ひと駅分を歩いて通勤している。
 毎日、行きも帰りも違う道を通るようにして、新しい町の景色を目に馴染ませてようとしているのだ。

 今朝はかなり冷え込んだ。
 寒い寒いと腕をさすりながら、職場のあるビルまでを靴音を鳴らして歩いた。
 途中こどもの声につられて、横断歩道でふと左を見ると大阪城の天守閣が道の向こうに見えた。
 朝陽に照らされたお城は、白く光る清々しい空気の中、生まれたての姿のようだった。

 そして。
 日曜日でガランとした職場からは、16時ごろになると大きな窓から夕陽が射し込んできた。
 同僚と、きれいだねぇと言い合った。
 17時過ぎに会社を出ると、夕陽は少し色を薄くしていた。
 交差点で西の空を眺め見ると、水色とオレンジを混ぜた空。

 ほっと肩の力が抜ける瞬間。
 ビルの隙間を埋めるものは、きもちの隙間も埋めてくれる。

 さっき別れたすきな人に対して、ありがとうというきもちになった。
 やっと、そう思えた。
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by fastfoward.koga | 2007-10-21 22:35 | 一日一言