言霊の幸わう国

全部自分

 わたしの悪い癖は、忘れっぽいところだ。
 自分が腹を括って決めたことを、どかーんと大波が来てさらわれるときれいに忘れてしまう。
 でも、波にさらわれたあと元の位置に戻ってきて、落ち着いてしばらくすると思い出す。
 そうそう、わたしあのとき覚悟を決めたやん、と。

 昨日は、約束を数ヶ月も守ってくれていなかった不義理な人に心底腹を立てていた。
 この間の失恋よりも、自分の感情にブレーキをかけられないかも、と思ったくらいだった。

 でも今日、昼間っからごろごろしながら本を読んでいて、その人と出会ったときのことを思い出した。
 出会って、悩んで、同じようにこの部屋で、決心したのだ。

 きっとこっちは荒波だ。
 それでも行ってみよう、と。

 選んだのは自分。
 引き返さなかったのも自分。
 ここにこうしているのも自分。

 全部、自分。

 いつも嫌なことや悲しいことがあると誰に向かってというわけではないけれど、わたしはこう叫ぶ。
「わたしがなんか悪いこと、したんかー」と。
 そしてそのあと、誰だかわからない相手に言い過ぎたなと思って、今度は呟く。
「バチが当たったんやろか」と。

 でも実のところ、腹まで括って自分が決めて選んだこと。
 そんなわけはない。
 全部、自分なのだ。
 どこからどこまで行っても、自分ありき、なのだ。

 しかし。
 意外とわたしは棘の道を選ぶ人間なのだということに、気づいた。
 そのわりに道半ばで発揮するへなちょこぶりを、なんとかしなくては。

 次、強い決意と共に選んだ道は、例え迷っても、腹を括った自分の強さを忘れずに行きたいと思う。
[PR]
by fastfoward.koga | 2007-10-28 19:54 | 一日一言