言霊の幸わう国

高層夕暮れ王子

 今の職場は、12階建てビルの9階。
 以前は5階建ての2階だったので、とても高いところで仕事をしている感覚がある。
 どこか現実離れした感じ。
 引っ越してひと月経つのに、まだその感覚は消えてなくなることはない。

 仕事中にふらふらっとペットボトルを捨てに自販機コーナーへ行ったり、トイレに行ったりすると、大きく切り取られた窓から、思わずほーっと息を吐きたくなるような空が見える。
 空が近い、ということはなんと圧倒的なことなのか。 

 と、思う反面、どうせエレベーターを使うのだけれど、どうも9階はわたしを億劫にする。
 1度ビルに入ると、退社するまで地上に降りることがほとんどない。
 ない、というか、避けている。

 そのせいか、窓から地上を見下ろすたびにラプンツェルを思う。
 わたしは自力で降りられるし、髪も長くないし、魔女もそばにいないのだけれど。
 なんとなく、降りるの邪魔くさいなというきもちは安心感を・・・。
 いや、心地よい束縛感を伴う。

 ビルの窓から見る日暮れの早さと相まって、思わず惚れてしまいそうだ。
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by fastfoward.koga | 2007-11-14 22:57 | 一日一言