言霊の幸わう国

冬の朝がもたらすもの

 今朝は早起きして、チチと京都中央卸売り市場へ出かけた。
 お正月用の食材の買出しのためだ。

 市場には、チチの職場がある。
 小学生のころは毎年夏休みにチチに連れられて市場へ出かけたけれど、年を重ねるにつれて休場日に出かけることが数回あっただけで、なかなか足を踏み入れることができない場所になっていた。

 7時前に市場へ到着し、チチの店で挨拶をしてから、いつもチチが買い物をする店をいくつかはしごした。

 小雨の降る中、無法地帯と化した市場の道を進む。
 ノーヘル、片手運転のバイクが行き来し、私道と公道の区別がつかない混雑。
 水産品の棟を、すたすたと歩くチチの後ろを置いていかれないようについていった。
 急ぎ足ながらも、足元の発泡スチロールに入った魚介類から目が離せなかった。
 河豚、鯖、蛸、牡蠣、鯛などなど。
 これを見たらスーパーの魚は見てられへんね、と前を歩くチチに思わず話しかけた。

 今朝の寒さはまだましだとうちを出たけれど、市場は20分も歩いていると足元から冷えがきた。
 それでも、市場の中に渦巻く熱気を感じた。
 人の動きが作る活気は、確実に寒さを上回っていた。
 人の生々しい力強さがここには毎日あるのだと思うと、飽くことなく何度でもそれを見たくなった。

 市場の中で朝から刺身と鉄火巻きを食したあと、左京区の作業場までチチを送っていった。
 どの通りも、まだ車も人もまばらでがらんとしていた。
 チチを降ろしひとり車を走らせていると、空は少しずつ明るさとともに青さを取り戻し始めた。

 清々しい。
 その言葉が、頭に思い浮かんだ。
 白く青く透明感のある空気。でも太陽の光は、やわらかいオレンジ色。
 今年1番、生命力を感じた朝だった。
 
[PR]
by fastfoward.koga | 2007-12-30 15:28 | 一日一言