言霊の幸わう国

たったひとつの思い出

「誰も知らない」で有名な是枝裕和監督の映画「ワンダフルライフ」を、みなさんは知っているだろうか?
 この監督はもともとドキュメンタリーの番組を作っていた人なので、視点がおもしろいとわたしは思うが、この「ワンダフルライフ」もなかなか発想がユニークだ。
 といっても、わたしは映画は見たことはなく、小説を読んでそう感じた。

 お話は「あなたの人生の中から大切な思い出をひとつだけ選んで下さい」と言われ、自分の人生を振り返ることに焦点が当たっている。
 いろんな人生を歩んできた様々な登場人物が、自分の人生にどんな思いをもっているのかがうまく描かれている。
 自分はいったいどんな価値のある人生を歩んできたのか? その答えが選ぶ思い出なのかもしれない。

 わたしはこの本を1999年に読んで、それから何度も今ならなにを選ぶか考えた。
 今は、なんだろう? まだ答えにはたどりついていない。
 でも、そのときがきたら、今もっている思い出よりもっと自分に深く刻み込まれたものを選び取りたい。そのためには、もっと見なくてはいけないもの、感じなくてはいけないことがあるはず。

 ぜひみなさんも、映画でも小説でもいいので、この世界に触れてみてほしいと思う。
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by fastfoward.koga | 2005-02-23 00:37 | 往復書簡