言霊の幸わう国

飛べ!

 昨日から1泊2日で、熊本→大分への出張に行ってきた。
 今月最後のひとっ飛び。
 無事終了。

 仕事の諸々はさておき、頭の中ではめまぐるしく昨年の夏の旅を思い出していた。
 あのころすきだった人のこと。
 晴れた空の下で見た、冬の阿蘇山。
 熊本城で、半年の間に始まった工事と終わりそうな工事の様子。
 あの日、炎天下の中歩いた別府の海岸線の道路。
 今日は特急で通過してしまった、ローカル線の小さな駅。
 
 わたしの半年間のじたばたとは無関係で、同じ場所にあり続けるものたち。
 それを、天候が違ったり、季節が変わったり、そしてなにより自分自身があの日とは同じではないという状態で、眺めるのは不思議な感じがした。

 最近、ここ1年くらいの間で、旅が終わっても自分が足を踏み入れたその場所とはつながっているのだなと思うようになった。
 帰ってきたらそれでお終い、というわけではないのだ。

 昨日の夜、夏にひとりで馬刺しを食べに行った「むつ五郎」というお店に同僚と行った。
 前回とまったく同じ席に座って馬刺しを食べていると、お店のおかみさんが声をかけてくれた。
 以前、来ていただきましたよね、と。
 覚えてもらっていたとは思いもよらず、仕事で抱えていた小さなわだかまりが、その言葉で風が吹いたあとのようにすっと消えてなくなった。

 うれしかった。
 出張とはいえ、また熊本に来られてよかったと思った。

 わたしは幸運なことに、自分が行きたいと思った場所にはほぼ行くことができる。
 制限などない。
 行こうと思い、行きさえすればいい。
 そのことがどれくらい幸せなことなのか、それがよくわかった。

 まだ見も知らぬ土地への思いが、膨らんでゆく。
 当分、破裂しそうにもない。
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by fastfoward.koga | 2008-02-28 21:24 | 一日一言