言霊の幸わう国

2月の巻

1  奥田英朗   空中ブランコ
2  長嶋有    泣かない女はいない ※
3  山崎ナオコーラ
            人のセックスを笑うな
4  劇団ひとり  陰日向に咲く
5  山崎ナオコーラ
            カツラ美容室別室 
6  金子光晴   西へひがしへ
7  絲山秋子   スモールトーク


 わたしは見たい映画があると、原作が小説ならまずそれを読むことにしています。
 映画の登場人物がちらつきながら本を読むのが嫌で、文章の中で浮き上がってくる人物像を頭の中でイメージして、自分の力で世界を広げるのがすきなのです。

 先月読んだ「陰日向に咲く」と「人のセックスを笑うな」は、そんな経緯で選んだ本です。
 特に山崎ナオコーラは、その名の奇抜さと文藝賞を受賞した作品名を敬遠し、本屋で何度も目にしていても触れることすらありませんでした。
 がしかし。
 予告を見たら映画が無性に見たくなり、よっていつもの手順を踏んで原作を手に取りました。

 物語は、19歳のみるめ(男)と39歳のユリ(女)を中心に進んでいきます。
 普通ならユリに感情移入して本を読み、映画を見るのがフツーな感じがあとでしましたが、気づくとどちらもみるめの目線で世界を見ていました。
 おかしなものです。
 おそらくこの先の人生でも、わたしは自分がすきになった人を振り回すことはないということなのでしょう。

 そんなことを、この作品で静かに悟りました。
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by fastfoward.koga | 2008-03-04 22:23 | 本の虫