言霊の幸わう国

おばかさん

 一日が、めまぐるしい。
 それが、自転車の車輪のように前に進んでいるならいいけれど、自分は独楽のように回っているだけだ。
 くるくるくるくるくるくるくるくる。

 頭の中に多種多様なものが、浮かぶ。
 でもその存在が明確なもである時間は短く、存在に気づいたときに掴んでしまわないとあぶくのように消えてなくなる。
 1度消えたものをまた元の形に戻すのは、容易ではない。
 時間も手間もかかるし、タイミングを逃すことだってある。

 今日も1日、ばたばたと音を立てるわたしの足音同様、過ぎ、終わろうとしている。
 いつもより遅く、少し疲れを引きずって会社を出た日は、必ずそうだ。
 駅までの道を、アスファルトに靴音を響かせ歩いていると、自分の中からなにかがさらわれてゆく。
 お腹のあたりが、すーすーする。
 ぽっかりと穴が空き、空洞ができている。

 わたしは、ときどきそれを、お腹がすいたと勘違いする。
 甘いジュースやチョコレートで満たそうと、無駄なカロリーを摂取する。
 
 そろそろ気づいてもいいころだ。
 それはお腹がすいているのではなく、人恋しい。
 そういうきもちだと。
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by fastfoward.koga | 2008-03-13 22:52 | 一日一言