言霊の幸わう国

 手応えと言うにはささやかな、糸のようなものを手にしながら。
 新幹線のシートから見た夕陽は、まぶしかった。
 
 もうすっかり、春の夕陽だった。
 まぶしいものの柔らかい光が、高い建物のない横長の景色をぼわんと包んでいた。

 その光がいつしか消え、替わりに冷たい風が吹いてきた。
 寒さに耐えられず、バスを待ちながらカバンからストールを取り出した。

 帰り道、寒い寒いと空を見上げると満月に数ミリ足りない月が煌々と輝いていた。
 その明るさは尋常じゃなく、思わず尋ねた。

 なにか、いいことでもあったんか?
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by fastfoward.koga | 2008-03-21 22:02 | 一日一言