言霊の幸わう国

音がする

 朝、台所で雨が降り出す音を、耳が捉えた。
 感覚が間違っていないかを確認するため、大きな窓のそばへ行き、白いカーテンを少しずらして空を見上げた。
 確かに、雨は降り始めていた。

 旅先で、川がそばにあると、よく雨が降っているのかと勘違いした。
 夜眠りながら、雨が降ってきたのかと、ふとんの中でとまどろんだ。
 朝起きて、障子やカーテンを開けて、晴れた空が見えるとがっかりするような、ほっとするような複雑なきもちになった。

 今は、大きな滝のそばにいるような音が外でしている。
 あまりのうるささにテレビの音が聞こえず、蒸し暑さよりはと窓を閉めた。
 こんな雨じゃ、外にいたらひとたまりもなくずぶ濡れになるだろう。
 
 今日はこの雨の音で、そばの川にいるカエルの合唱は聞こえない。
 実は子供のころからずっと聞いていた、子守唄みたいなカエルの泣き声。 
 
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by fastfoward.koga | 2008-06-20 21:10 | 一日一言