言霊の幸わう国

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文字魂

 先日一緒に恐竜博物館に行った友人Y嬢とその息子Kから、誕生日プレゼントをもらった。
 ふたりの共同作品だとちらっと聞いていたので、一体なにが出てくるのかと包装紙を解いた。
 中から出てきたのは、サーモカップ。
 透明のボディは着せ替えができるようになっていて、もらったときにはY嬢が選んでくれた落ち着いたパープルに白い水玉の生地が収まっていた。
 そこに最近ひらがなを書けるようになったKがわたしの名を記してくれていた。

「が」の字が「こ」より大きい。
 でもそれが一生懸命さを表わしている。
 ありがとーと言うと、Kは照れくさそうにもじもじした。

 その文字を見ていうちに、小学校に行く前に自分がひらがなを覚えていたことをひゅっと思い出した。
 わたしは「え」と「ん」がなかなか書けなかった。
 一度書いた線をなぞって別のところへ線を書くのが、どうも納得できなかった記憶がある。

 今ではなんてことのないこと。
 初めは真似して書いて、次は見なくても書けるようになったとき、書けたと思った覚えがある。
 できなかったことができるようになる瞬間はいくつになっても、お腹のあたりがぐぐぐと鳴る。
 
 これから、字は丁寧に書こう。
 わたしが書く字はわたしの字なのだ。
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by fastfoward.koga | 2009-07-31 12:25 | 一日一言

揺るぎない灯り

 どうも歯車がうまく噛み合わない。
 四角張ったものが転がるほどにどんどん四角くなっている。
 で、どこに不具合がでるかというと、こまごましたことが山積みになってゆく。

 例えば銀行や郵便局に行くとか。
 課題のために絵の具を買うとか。
 アイロンをかけるとか。
 読みかけのテキストも、もちろん気になる。
 たいしたことないようで、積み重なるとたいしたことになる数々。

 いったいいつになったら、小さな石に蹴躓いてペースを崩さなくてもよくなるのだろう。
 いい加減、躓き慣れてもいいのになあ。

 と、久しぶりに会社帰り、座った窓際のシートでちょっと拗ねたきもちを撫でていた。
 東の空は19時過ぎだというのに、まだほの明るい。
 後ろへと流れる前の景色の中に、マンションの灯りを見つけた。
 ん? と思い見つめると、部屋の灯りじゃなく廊下側の灯りだった。

 その規則正しさが、心地よかった。
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by fastfoward.koga | 2009-07-29 21:44 | 一日一言

一陣の雨

 昼まで清々しい青を広げていた空は、三時を回るとだんだん重く厚い墨色の雲に覆われ始めた。ざっとひと降りくる。空を横目で見ながら出かける支度をしていると、四時前には雨は降り出した。
 うちにいて雨に気づくのは、いつも雨粒がベランダの屋根に落ちたときだ。雨はあっという間に視界を包み、辺り一面を水浸しにしてしまった。時に強弱をつけながらもやむ様子はまったく見せない。しまいには、あまりの勢いに窓の外は白く煙って遠くに見えるはずの焼肉屋の回転看板が見えなくなった。雷も地響きかと思うくらい大きな音を立てている。やむことを期待して出る時間を遅らせていたが、五時を過ぎてキリがないと諦めた。
 覚悟を決めて玄関から一歩外に出たとたんに雨が強まった気がしたのだが、それは気のせいではなかったはずだ。どしゃどしゃどしゃと大きな音が鳴っている。後々のことを考えて手にした、小さく折り畳めることが利点の傘の下で、わたしは肩をすくめてバス停へ急いだ。傘はできるだけ低く持って歩いていたが、うちを出て数分で雨用だと割り切って履いた黒い革靴はあっという間に湿り気を帯びた。膝あたりで裾が少し広がったワンピースの裾も濡れて色が変わってしまっていた。一歩歩くたびにむき出しのアキレス腱に、アスファルトの欠片と水しぶきが飛びつく。この濡れ始めがなんともきもちが悪い。しかしあまりそのきもち悪さを突き詰めないように、頭の中を空っぽにしてバスに乗ることだけを考えた。
 バス停に着くと、外にいるせいか雷がぐんと近くに感じた。いつもなら雷に恐れ戦いたりはしない。でもこの日ばかりは、首をぐっと持ち上げて見る空に目を見開くほどの鮮やかな閃光が走ると傘を握る手に力が入った。しかしぐっと握り締めて大きな音がおさまったあとふと冷静になり、いざというときは傘を投げ出すくらいじゃないと、と逆に手を緩めたりした。
 降りしきる雨の中道路に体を乗り出して道の向こうを見つめても、バスは一向に姿を現わさなかった。反対車線は、百メートルほど先の交差点で引っかかっている車が連なり、運転席からこちらへチラッと視線を投げかける人もいる。雨と雷が渦巻く空の下立っているわたしは、濡れねずみのように見えるのだろうか。知り合いでも折りよく通りかからないかと到底叶うはずもない願いを胸に、ひたすらバスを待った。
 その間、わたしは何度か足首の辺りをタオルで拭った。でもじっとしていても雨はアスファルトを跳ね、足にまとわりついた。靴の中に収まっている短い靴下もじとっと足に張り付いている。昼過ぎには三〇度近くまで上がっていた気温も今は湿気で濡れたように感じるせいか、二の腕の後ろや首筋が心細くなったのでカバンから薄いストールを取り出して首に巻いたが、寒気は取れず無意識に二の腕を擦っていた。
 数分おきに何度時計を見ても、バスは来なかった。雷は少し遠くに聞こえるようになり、西の空にも明るさが見えてきたが雨はまだ容赦ない。下手な演出のドラマのように、風が強く吹くと雨粒が一瞬浮き上がった。雨は降り続いて、道は混んだままで、バスは来なくて、それでも自分はこうして永遠に立っているような気がした。けれどももういらいらするほどの熱も残っていない。シャッターを閉じた店のように、わたしはただじっと耳を澄まして立っていた。
 なにかを待っているとき、自分が落とし穴の中に落ちたような気がすることがよくある。その暗さにあせって今みたいに、遠回りになるけれど逆向きのバスに乗ろうかとか、タクシーを呼んだほうがいいかとか、いろいろ考えて、挙句待ちきれずに行動して後悔することが多いのが自分だ、と己を省みていつも妙な人生論を持ち出してしまう。待つべきか待たざるべきか。こんなときにおかしなことを考えてと思う反面、事実わたしはずっとその判断が正しくできているか頭を悩ませている。
 でもその日は、傘の柄を握り締めながら、今日はもう諦めよう。ここで、例え一時間待ったとしても初めに乗ろうとしたバスに乗ろう。なにがあってもそれが答えだ。そう決めて立っていた。
 するともう時計を見ることもしなくなって久しくなったころ、バスは姿を見せた。悪びれもせず、いつもと同じ顔で。どんなに首を長くして待っていても、現れるときはこっちの気も知らずあっさりしたものだと、呆れてバスがドアを開けるのを待った。
 四つほどバス停を過ぎると、フロントガラスに当たる雨粒はほとんどなくなっていた。こんなものかとまた呆れていると、西の空には太陽のシルエットが見えた。雲越しでもオレンジ色の陽射しは、わたしの手を照らした。もうしばらくしたら、驚くような夕陽が見えるかもしれない。

 課題 夏目漱石の『永日小品』を読んで自分の『永日小品』を書いてみよう
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by fastfoward.koga | 2009-07-28 19:48 | 四〇〇字・課題

恐竜!

 昨日は友人家族と共に、福井県勝山市にある福井県立恐竜博物館へ行ってきた。
 友人家族は車で東京を一昨日に出発し、寄り道しながら福井へ。
 わたしは早起きして、京都駅からサンダーバード、福井駅でえちぜん鉄道に乗り換えて勝山まで。
 勝山駅で拾ってもらって、念願の恐竜博物館へと向った。

 故黒川紀章氏が設計したという銀色のドーム型の建物。
 勝山駅に近づくと、えちぜん鉄道のアテンダントと呼ばれる女性の車掌さんが車内でそう説明をしてくれた。
 木立を抜けて見えた山の上には、ぽっこりとした巨大な恐竜の卵。
 きっとそれは、黒川氏がイメージしていたとおりの姿なのだろう。

 博物館は、入口から夏休みということでこどもがいっぱい。
 でも大人も負けじと、テンション高め。
 そりゃあもうその大きさには口をあんぐり開けてでっかーい、とくり返すばかりで、気分は一緒に見て回っている友人のこどもたちと変わりない。
 大きなものは、大人すらこどもにしてしまうのだ。

 恐竜の骨の複製の数々はもちろんのこと、この建物の大きさと照明がいいよねとひと回りしたあと、友人Y嬢と吹き抜けの館内を見渡して言い合った。
 下から順に見て上へ上へと進めていく順路の意味が、最後にわかるという仕組み。
 細部から全体へ。
 見下ろす恐竜たちはさっきとは違って見えて、遠くに見えるほうが動き出してもおかしくない、と思わせる迫力があった。

 最近の博物館は展示内容だけでなく建物からコンセプトがしっかりあって、どこもこどもに独占させておくにはもったいない。
 恐竜博物館、騙されたと思ってぜひ。
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by fastfoward.koga | 2009-07-26 10:58 | 一日一言

尾道里帰り ~旅で語る旅と本

 相変わらず遅筆。
 でも書く。尾道の旅の続き。

 ひとり旅でさみしいなと思うとしたら、それは食事のとき。
 でも今回は、話をしながら食べたり飲んだり。
 夕飯は、2年前尾道を訪れたときにはなかった新しいお店に行ってきた。

 1軒目は、「欧風酒場ボラーチョ」。
 商店街にあるガラス張りのバル。
 1度は通り過ぎて、うーんやっぱりとぐるっとひと回りしてお店に入った。
 カウンターに座り、とりあえずビール。
 あとは「今日のおすすめ」と書かれた中から特にお薦めはなんですかとキッチンに声をかけて、カルパッチョと魚(なんの魚だったか失念)のグリルを注文。
 2品を食べつつビールを空にしたあとはグラスワインの白を注文した。
 するとお店の女の子がどっちがいいですかーと、ワインボトルを席まで持ってきて説明してくれた。
 じゃあこっちと片方を指さし、ついでにもう1品アスパラのグリルを追加。
 その間、キッチンにいる2人の男の子のうちのひとりがよく喋ってくれた。

 関西の方ですか? そう聞かれた。
 あ、わかります? と言うと、イントネーションでと笑った。
 彼はときどき京都に行くんですと話し、以前18きっぷで京都まで来たことを教えてくれた。

 そんな話をしながら、もう1杯、さっきとは違う白ワインを注文した。

 お酒よく飲まれるんですか? とまた聞かれた。
 ほどほどですけどと答えた。
 彼はほどほどという言葉にそれ以上探りを入れてこなかったので、軽く笑っておいた。
 
 お勘定を払うとき、もうお帰りですか? と最後の質問。
 あともう1軒と言うと、気をつけて楽しんできてくださいと言ってくれた。

 その言葉に背を押され海沿いの道で少し酔いを醒ましたあとに行ったのは、尾道に来る前から調べていたバー。
 そこは、古本屋さんが始めたお店なのだ。

 入口の扉をくぐると、右にカウンター正面には壁一面に本が並んでいた。
 置いてあるのは主に単行本。
 カウンターの奥には男性ふたりのお客さんがいたので、入口に近い席に腰掛けた。
 本棚に並ぶ背表紙はそこからでも見える程度の灯りがとられていた。

 カクテルを注文したあと、見ていいですか? と断ってから本棚を隅々まで眺めみた。
 並んでいる本はミステリーが多かった。
 あとは村上春樹の『スプートニクの恋人』の初版本があった。
 眺めるほど誰かの本棚の前に立っているようで、初めは容易に手を伸ばすにはためらわれた。
 でも手ぶらで戻るのもなと、あたりさわりのない本を1冊手にして席に戻った。

 そうこうしていると先にいたお客さんは帰ってしまい、客はわたしひとりになった。
 本をぱらぱら捲りながら、古本屋兼バー店主にここにある本のどれくらいを読んでいるのかと聞いてみた。
 読みかけてやめてしまったり、すきな作家しか読まないからほとんど読んでないな。
 というのが店主の答えだった。
 本に囲まれて生活するということ。
 それがどういうものなのか知りたくて聞いてみたけれど、実際にはそんなものなのだ。

 ミステリーが多いですねと、背表紙を遠く見ながら聞いてみた。
 その中に高野秀明の『13階段』があったので、そのこともついでに言ったみた。
 わたしは、最後は正座して読んだと。
 すると店主はわたしが手元の本をぱらぱら捲る間に、『13階段』を引き出していた。
 その背中に好感を持った。

 ひとり旅は楽しいけれど、話し相手のいるところで食事ができると味覚ではない部分でおいしいと感じるなと咀嚼しながら思う。
 そして旅の途中で、旅について本について、語れるとはなんたる幸せ。
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by fastfoward.koga | 2009-07-24 20:31 | 旅行けば

失わないように

 どうしようか迷いつつガラスのケースを覗き込んだ。

 覗き込んだら、迷っているのは振りだと気づいた。
 立ち止まったときにはきもちは決まっていたのだ。

 えいやーっと買ったのはピンキーリング。
 わたしの肌色に似合うピンクゴールドに小さな小さな小さなダイヤ(!)。
 むくむことを考慮して、少し緩めのサイズを買った。
 次の日は指でくるくる回ったけれど、今日は着けていることも忘れるほどだった。

 去年の夏、指輪を失くしてから次に嵌める指輪のことを考えていた。
 自分では買いたくないなと思いつつ、自分だから似合うものが買えるかなと。
 込めた思いはひと一倍。

 お店の人から、ピンキーリングはお守り代わりですからねと言われた。
 そうプレッシャーをかけられるとこれまた失くさないかどうか、どきどきしている。

 飲みに行くときは、やっぱり嵌めないほうがいいだろうか。
 
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by fastfoward.koga | 2009-07-23 22:54 | 一日一言

学生未満

 3連休は、スクーリングで大学へ通った。
 毎日9時から16時半まで。
 先生は話し上手で、授業の進め方もうまかったので退屈しなかったけれど、眠気とはかなり闘った。
 夏は暑さで熟睡できないから、寝ても寝ても眠いのだ(あれ? いつも?)。

 3日間ずっと、マラソン中にここまで来たからあと少しとちびちび自分を励ますように、時計の針を見つめていた。
 じっと座っているのは苦手だから、仕事のときにように自由に席を立てないのがほんとうにつらかった(お恥ずかしい話ですが)。
 最終日はうちに帰って夕飯を食べたら、頭痛とだるさでたまらずひと眠りした。
 知恵熱でも出そうやな、そんな思いでうつうつ。

 だから次の日、会社に行って思った。
 大学よりも仕事の方が断然楽。
 連休が明けて早々、トラブル発生で出勤したらすでにデスクが大荒れになっていてもそう。

 やり方を知っているって、強いんだなあ。
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by fastfoward.koga | 2009-07-22 21:25 | 一日一言

能ある鷹

 最近、本谷有希子が気になる。

 先日、芥川賞の受賞者が発表された。
 今回はどちらも読み知った名前が並んでいたので、誰が選ばれるのか楽しみに待っていた。
 その中に本谷有希子の名もあった。

 もともと女優を目指していたという。
 でも向いていないと見切りをつけ、劇作家・演出家として自分の名を掲げた「劇団、本谷有希子」を立ち上げた。
 
 ときどき雑誌でその姿を見ることがある。
 視線も定まらないようなどこか惚けた表情。
 ひとつひとつのパーツがこじんまりと、でもバランスよく顔の中に納まっている不思議な顔だ。
 でも、インタビューでは飄々とした様子で語っているのが伝わってくる。

 彼女のお芝居は見たことはない。
 でも彼女が書く小説は、エグイ。
 映画化もされた『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』では、姉が妹を苛める場面ではその執拗さに読んでいて顔をしかめた。
 他の作品もだいたい同じように苦々しい思いにさせられる。
 でも、読んでしまう。
 読んでいてきもちがいいことはないけれど、生理的嫌悪を感じることはない。
 
 先日読んだ『生きてるだけで、愛』では、躁鬱病でまともに働けない女性が主人公だった。
 どさくさに紛れて押しかけた男のうちにそのまま居つき、我が物顔で住んでいる。
 自分があっちこっちの電気を付けっ放しにしておきながらブレーカーが落ちるたびに、男に電力会社にアンペアを上げてもらおうと言う怖ろしいほどのものぐさぶりだ。
 そんな女だから、部屋は荒れ放題。
 その様子を描写する部分を読むたびに、頭の中でその女に厭きれながら部屋を片付け始める自分を想像する。
 だらしないのは、小説の中の世界でも嫌い。
 でもクライマックスを迎える物語を読み進めるうちに、わたしは主人公の一発逆転を願っていた。

 見た目と言葉と彼女が表に出す作品(芝居・小説)の数々のギャップ。
 芥川賞の受賞者が発表されたあと、総評を目にした。
 やっぱり描き方が劇作家だというようなことが書かれていたけれど、いつかとってほしいな芥川賞。
 それが彼女の名を世間にもっと知らしめることができるなら。
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by fastfoward.koga | 2009-07-20 22:52 | 一日一言

コマーシャル

 テレビをながらで付けていたら、いつものiPhoneのCMのナレーションが流れてきた。
 特徴のある声だと思っていると、その声が「くるり」と言った。
 ちょうど画面の前に覆いかぶさるように立っていたので、少し上半身を引いて画面を見ると「魂のゆくえ」が映っていた。

 iPhoneってこんなCMするのか、と思うと妙な誇らしげなきもちになった。

 先日、京都の地下鉄に乗ってふと吊り広告を見上げると立命館大学の広告にくるりのふたりが載っていた。
 学長さんに、元大リーガーの長谷川滋利氏、そしてくるり。
 倉木麻衣ではなくくるりを選んだ立命館大学を、やるなあ自分、と突っ込みたくなった(ネットでも見られます! →)。

 夏休み中にあちこちの大学ではオープンキャンパスを開催することもあって、どこも10代の若人の胸を熱くしようと広告を作っているのがわかる。
 ちなみに立命館大学のコピーはこんな感じ。

 「人には、
 それぞれ強さがある。
 気づけばもっと、強くなる。」

 そしてくるりのふたりのそばには。

 「答えは自分の中にある。
 だから、遠回りしても
 いつか見つかるんだ。
 だぶん。」

 この言葉がくるりのものなのかはわからないけれど、ずいぶん弱気に感じられた。
 最近のティーンネイジャーにはこれくらいがいいのだろうか。
 と、10代ではない大学生のわたしはひとりごちた。
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by fastfoward.koga | 2009-07-19 20:32 | 一日一言

祭りの日

 祇園祭の今日。
 美容室に行く支度をしながら、KBS京都の生中継を見ていた。
 アナウンサーはさすがに標準語を話しているが、それ以外のゲストはみな京都弁で、そのおっとりとしたリズムがコンチキチンのお囃子と耳に馴染んだ。
 雨が降るか降らないか微妙な色をした空の下、絢爛豪華な鉾や山が京の街をゆっくり走る。
 たまには見に行くのもいいかな、と思った。

 美容室を出たあとは、その足で四条まで買い物に出かけた。
 午前中は人だけでなく鉾と山でごった返していた四条通は、すっかりいつもの顔に戻って車がなにもなかったように行き来していた。
 祇園祭の山鉾巡行で常に先頭を行く長刀鉾も、絢爛豪華な衣装は脱いだあとだった。

 それでも、シートでささっと化粧を落とした夜の女の顔のようにスッピンにはなりきれない祭りのあとの京の街。
 これからが夏本番。

 蒸し暑おすえ。
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by fastfoward.koga | 2009-07-17 21:23 | 一日一言